大晦日からでも間に合う!「ポリ袋おせち」
【爆速おせちレシピ】優しい甘味の口直しの一品「岩石卵」

【爆速おせちレシピ】優しい甘味の口直しの一品「岩石卵」

ゆで卵で手軽につくれるのに、伊達巻きにも負けない、見た目も華やかな一品です。荻野恭子さんの目からウロコのおせち論と毎年挑戦したくなる、気楽なおせちづくりを紹介します。

「岩石卵」のつくり方

卵の黄色は金銀財宝の象徴。ゆで卵で手軽につくれるのに、伊達巻きにも負けない、見た目も華やかな一品をご紹介します。
正式なやり方では、卵の白身と黄身を分けて刻み、混ぜて巻き簀で形を整えて……と手がかかりますが、ポリ袋ならつぶしてクルクルまとめるだけ!

岩石卵

これが真骨頂!「ポリ袋で蒸す」

ポリ袋

直火でなければ、ポリ袋で加熱調理もできます。高温になりすぎないように、蒸気で蒸せばいいのです。
家にある一番大きな蓋付き鍋に、穴の開いたプレートを敷けば蒸し器になって、一つの鍋で複数のおせちが同時につくれます。
鍋の湯が沸騰して蒸気が上がったら弱火にし、その後はずっと弱火で。蒸し時間の長いものから鍋に入れ(鍋肌に当たらないように注意)、時折、湯を足しながら、時間がきたら取り出す。
煮汁が煮詰まる心配がないので、少量の煮物も上手につくれますよ。

ポリ袋
ポリ袋が破れることもあるので、煮汁が心配なものは袋を二重にすると安心。膨らむの で、できるだけ空気を抜いて口を閉じます。

材料材料 (つくりやすい分量)

固ゆで卵3個
きび砂糖大さじ1
小さじ1/3
片栗粉小さじ1

1ゆで卵をつぶす

ポリ袋に殻をむいたゆで卵を入れ、袋の上からもんでつぶす。

ゆで卵をつぶす

2調味料を混ぜる

砂糖、塩、片栗粉を加え、ポリ袋を両手で挟んで、すり合わせるようにしてよく混ぜる。

調味料を混ぜる

3成形する

卵を袋の底に集めて、直径3~4cmの円筒状に整える。

成形する

4蒸す

端の部分が余ったら折り畳み、手前からくるくると巻く。ポリ袋を二重にして口を閉じ、蒸し器に入れて、弱火で5分蒸す。

蒸す
完成
優しい甘味の口直しの一品。黄身が黒っぽくなることがありますが、卵に含まれる硫黄の成分なので平気です。

教える人

荻野恭子 料理研究家

荻野恭子 料理研究家

和食、フランス料理、中国料理をはじめ、世界65カ国の家庭料理の知恵を備えた料理研究家。アジア諸国で目にしたポリ袋の活用方法に着想を得て、早くからポリ袋調理を提唱。著書に『ポリ袋漬けのすすめ』(文化出版局)ほか多数。

この記事はdancyu2021年1月号に掲載したものです。

dancyu2021年1月号 創刊30周年記念大特集:「おいしいレシピ」100品
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A4変型判(240頁)
2020年12月04日発売/ 980円(税込)

文:岡村理恵 写真:工藤睦子

岡村 理恵

岡村 理恵 (ライター)

群馬県生まれ。出版社勤務を経て独立し、食を中心としたライター・編集者に。料理はもちろん、畑や漁港からスーパーなど食に関わる現場、食卓をつくっている人々に興味あり。