
粒マスタードやオリーブで洋風に仕上げた、ワインにも合うなますです。荻野恭子さんの目からウロコのおせち論と毎年挑戦したくなる、気楽なおせちづくりを紹介します。
なますといえばせん切り大根ですが、ここは、切り干し大根を使っちゃいましょう。
食感がいいし、味もよくなじみます。
粒マスタードやオリーブで洋風に仕上げると、ワインにも合う味になります。


ポリ袋おせち入門編は、材料をすべてポリ袋に入れて、袋の中で混ぜれば出来上がり。ボウルなどの洗い物が出ない、調理台のスペースもとらない、そのまま冷蔵庫に入れられるので、保存容器も要りません。袋の中で、調味料をしっかりなじませることだけがポイントです。田作り、和え物、なますなどが次々出来上がる楽しさに、おせちづくりの概念が変わります。

| 切り干し大根 | 30g |
|---|---|
| ゆでダコ | 100g |
| オリーブ | 12粒(グリーン) |
| ★ 【ドレッシング】 | |
| ・ 塩 | 小さじ1/4~1/2 |
| ・ きび砂糖 | 小さじ1 |
| ・ 粒マスタード | 小さじ1 |
| ・ 酢 | 大さじ3 |
| ・ オリーブオイル | 大さじ3 |
| ★ 【仕上げ用】 | |
| ・ パセリ | 大さじ1(みじん切り) |
ポリ袋に切り干し大根と水を入れてさっと洗い、水を捨てる。

ゆでダコは食べやすいように薄切りにし、オリーブ、ドレッシングの材料も①の袋に加える。ドレッシングの塩の量は、オリーブの塩味にもよるので、味見をして調整する。

ポリ袋の上から、切り干し大根にドレッシングをよくもみ込み、全体をしっかりなじませる。器に盛り、仕上げにパセリを散らす。



和食、フランス料理、中国料理をはじめ、世界65カ国の家庭料理の知恵を備えた料理研究家。アジア諸国で目にしたポリ袋の活用方法に着想を得て、早くからポリ袋調理を提唱。著書に『ポリ袋漬けのすすめ』(文化出版局)ほか多数。
この記事はdancyu2021年1月号に掲載したものです。

文:岡村理恵 写真:工藤睦子