
涼しい風が吹き、深い味わいのつまみで飲みたくなる……。これからの季節にぴったりの一品を、麻生要一郎さんに習いました。さっとつくれる上に贅沢な美味しさなので、おもてなし料理にも。
醤油とバターは誰もが認める鉄板の組み合わせ。だけれど、ポン酢とバターも負けず劣らず相性がいいんです。
「家では和食っぽいものをつくることが多い」という麻生要一郎さんお気に入りのバター料理が、牡蠣ときのこのバターポン酢炒め。「具材を油で炒めてから、仕上げに風味としてバターを入れる。これが旨いんです」(麻生さん)
ポン酢も火を止めた後に加え、さっと混ぜる程度。焦がしたり煮詰めたりしないため、バターの味わいと柑橘の爽やかな酸味、醤油の香ばしさが、実に程よくフレッシュに際立つ。牡蠣が美味しくなるこれからの季節、晩酌のお供にしたい一品です。
牡蠣 | 1パック(大粒) |
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エリンギ | 3個 |
バター | 10g(食塩不使用) |
あさつき | 適量(小口切り) |
ポン酢 | 大さじ1 |
小麦粉 | 大さじ1 |
菜種油 | 大さじ1 |
熱したフライパンに油をひきエリンギを入れる。満遍なく焼き色がつくまで炒めたらバットなどに取り出す。
牡蠣に小麦粉をまぶす。フライパンに油(分量外)を少し足して牡蠣を入れ、強めの中火で両面に焼き色をつける。
2に1を戻し入れ、バターを加えてさっと炒める。バターがほぼ溶けたら火を止め、ポン酢とあさつきを加えてさっと混ぜて器に盛る。
実家の建設業、新島での宿の運営などと経て、弁当のケータリングやレシピ提供、エッセイの執筆など幅広く活躍。『365 僕のたべもの日記』『僕の献立 本日もお疲れ様でした』など著書多数。
文:宮内 健 写真:工藤睦子