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【さらり、まとわせるだけでいい】ふくよかで軽やか。麻生要一郎さんの牡蠣のバターポン酢炒め

【さらり、まとわせるだけでいい】ふくよかで軽やか。麻生要一郎さんの牡蠣のバターポン酢炒め

涼しい風が吹き、深い味わいのつまみで飲みたくなる……。これからの季節にぴったりの一品を、麻生要一郎さんに習いました。さっとつくれる上に贅沢な美味しさなので、おもてなし料理にも。

牡蠣の美味しさを引き上げる、バターポン酢の妙

醤油とバターは誰もが認める鉄板の組み合わせ。だけれど、ポン酢とバターも負けず劣らず相性がいいんです。
「家では和食っぽいものをつくることが多い」という麻生要一郎さんお気に入りのバター料理が、牡蠣ときのこのバターポン酢炒め。「具材を油で炒めてから、仕上げに風味としてバターを入れる。これが旨いんです」(麻生さん)
ポン酢も火を止めた後に加え、さっと混ぜる程度。焦がしたり煮詰めたりしないため、バターの味わいと柑橘の爽やかな酸味、醤油の香ばしさが、実に程よくフレッシュに際立つ。牡蠣が美味しくなるこれからの季節、晩酌のお供にしたい一品です。

“牡蠣のバターポン酢炒め”のつくり方

材料材料 (2人分)

牡蠣1パック(大粒)
エリンギ3個
バター10g(食塩不使用)
あさつき適量(小口切り)
ポン酢大さじ1
小麦粉大さじ1
菜種油大さじ1
下準備
・牡蠣に片栗粉大さじ1をまぶしてから水洗いし、キッチンペーパーなどで水分をしっかり取っておく。
・エリンギは半分の長さに切ってから、繊維に沿って5mm幅に切る。
下準備

1エリンギを炒める

熱したフライパンに油をひきエリンギを入れる。満遍なく焼き色がつくまで炒めたらバットなどに取り出す。

エリンギを炒める

2牡蠣を炒める

牡蠣に小麦粉をまぶす。フライパンに油(分量外)を少し足して牡蠣を入れ、強めの中火で両面に焼き色をつける。

牡蠣を炒める
牡蠣を炒める

3バターとポン酢を加える

2に1を戻し入れ、バターを加えてさっと炒める。バターがほぼ溶けたら火を止め、ポン酢とあさつきを加えてさっと混ぜて器に盛る。

バターとポン酢を加える
完成
牡蠣とエリンギに纏う美しい照りが食欲をそそる。最初からバターで炒めないので味付けがくどくならず、素材本来の味わいと食感がしっかりと感じられる仕上がりに。薬味のあさつきも控えめながらいい仕事ぶり。

dancyu2025秋号の特集は、「バターとチーズ」。麻生さんは「井戸バター会議」に登壇、必見のバター料理を披露しています!

dancyu2025年秋号
dancyu2025年秋号
A4変型判(160頁)
2025年09月05日発売/1,500円(税込)

教える人

麻生要一郎 料理家

麻生要一郎 料理家

実家の建設業、新島での宿の運営などと経て、弁当のケータリングやレシピ提供、エッセイの執筆など幅広く活躍。『365 僕のたべもの日記』『僕の献立 本日もお疲れ様でした』など著書多数。

文:宮内 健 写真:工藤睦子

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