
いちじくの美味しい時期で、柿もそろそろ店頭に並ぶ今日この頃。どちらも料理やおつまみにアレンジしやすく、豆腐でつくるソースをかけると洒落た和のおつまみになります。口当たりなめらかに仕上げるとフルーツによく味がからみ、胡麻の風味が酒呑みの心をくすぐります。お酒を愛する料理研究家の大原千鶴さんに「いちじく&柿の豆腐ソース」のつくり方とコツを教えていただきました。
この豆腐ソースは、いわゆる白和えのベースになる濃厚な胡麻風味のソースで、わが家でも大活躍の万能ソースです。
いろいろな野菜やフルーツと合わせると美味しく、胡麻とフルーツは思いのほか好相性。今回はいちじくと柿を使いましたが、甘くて柔らかい果物とよく合い、季節ごとにいろいろ楽しんでいただけます。
つくり方は簡単で、水きりした豆腐と練り胡麻、砂糖、塩をハンドブレンダーで攪拌するだけ。つくりたてが美味しいので、その都度つくって、たっぷりかけて味わってください。和えてしまうより、写真のようにかけると、フルーツの持ち味も楽しめます。
お酒はフルーツの甘味と酸味を引き合わせてくれる、スパークリング。甘口のロゼがお薦めです。
絹ごし豆腐 | 1/4丁(90g) |
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白練り胡麻 | 20g |
砂糖 | 小さじ1/2 |
塩 | 小さじ1/4 |
豆腐をキッチンペーパーに包み、10分ほど置いて水気をきる。
1と練り胡麻、砂糖、塩をハンドブレンダーで攪拌し、なめらかにする。
いちじく | 適量 |
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柿 | 適量 |
豆腐ソース | 適量 |
フルーツの皮をむき、食べやすい大きさに切って器に盛り、豆腐ソースをかける。
京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ、料理の心得を学ぶ。現在は家族五人で京都の市中に暮らし、料理研究家としてテレビや雑誌、講習、講演など多方面で活躍。シンプルなレシピに定評があり、美しい盛りつけにもファンが多い。着物姿のはんなりとした京女の印象とは対照的に、お酒をこよなく愛す行動派。レシピはお酒を呑んでいる時に思いつくのが一番多い。近著「大原千鶴のいつくしみ料理帖」(世界文化社)がある。2023年4月より、オンライン料理レッスンもスタート。
文:西村晶子 撮影:福森クニヒロ