塩だけでなく、にんにくやローリエを入れた、香りのある塩水漬けです。そのまま食べるのはもちろん、ピクルスと同じようにホットドッグに入れたり炒めたり、お料理にも幅広く使えます。体がホッとする発酵食品を取り入れたレシピを、料理研究家の真藤舞衣子さんに教えてもらいました。
暑い夏にぜひ意識してみてほしいのが、発酵食品を取り入れた献立です。「発酵した食材は消化がよく、乳酸菌や麹菌が腸内環境を整えてくれます。日々の体調管理にもってこいです」と、発酵料理家の真藤舞衣子さん。
市販の発酵食品を取り入れるほか、この時季ならではの真藤さんのお薦めは、野菜の自家製発酵。「夏の盛り、きゅうりやトマトが安かったり、たくさんいただいたりしたときに、今回ご紹介する2品の発酵を試してみてください。保存がきくし本当に便利で、私も毎年つくっています。暑いと発酵も早いので、すぐできますよ」
ほかにも、手に入りやすい市販の発酵食品を取り入れたレシピをご紹介。「なるべく火の前に立つ時間が少なくなるように考えました(笑)」と真藤さん。体がホッとする発酵ごはん、お試しください。
八百屋さんできゅうりが山ほど売られるようになると、真藤さんが必ずつくるのがこの塩水漬け。「お料理に展開してもいいですが、そのままポリポリと食べるのもお薦め」。止まらなくなる味です。
きゅうり | 3本 |
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水 | 200ml |
塩 | 6g(水の重量の3%) |
唐辛子 | 1本 |
にんにく | 1片 |
ローリエ | 1枚 |
煮沸消毒したガラス密閉容器(ジッパー付き保存袋でも可能)に収納できる長さに揃えてきゅうりを切る。
①と唐辛子、にんにく、ローリエを容器に詰める。
ボウルに水と塩を入れ、泡立て器などでよく混ぜて塩を溶かす。
塩水を②の容器にひたひたになるまで注ぎ込む。
蓋をしっかり閉めて、室内の直射日光が当たらないところに保管する。
会社員を経て、京都の大徳寺塔頭(たっちゅう)にて1年間生活。フランスに料理留学後、発酵研究家、料理家の活動を開始。雑誌や書籍、料理教室、講演など多方面で活躍。近著に『真藤舞衣子の まいにちおいしい! 豆腐と油揚げ』(高橋書店)がある。
この記事は『四季dancyu 2023夏』に掲載したものです。
文:柿本礼子 写真:山田薫