生地からつくる生パスタをつかった一皿です。材料はシンプルながら、手の込んだごちそうレシピで、手間と時間をかける価値があるおいしさです。料理研究家の荻野恭子さんから、日々役立つ調味料を習いました。
生パスタは、生地のつくり方を覚えてしまえば簡単。生地の残りは餃子や、揚げてかりんとうなどにも使えます。
ソースは生クリームをベースにしながらも塩レモンで軽やかな味わい。生クリームを使わずバターと塩レモン、チーズとオリーブオイルだけでもおいしくできますよ。
★ パスタ生地 | (4人分) |
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・ 薄力粉 | 150g |
・ 強力粉 | 150g |
・ 卵 | 3個分(溶いておく) |
・ オリーブオイル | 大さじ1 |
・ 塩 | 少々 |
★ ソース | (2人分) |
・ 塩レモン | 50g |
・ 生クリーム | 200ml(乳脂肪分45%) |
・ パルメザンチーズ | 大さじ1 |
・ バター | 大さじ1 |
・ オリーブオイル | 大さじ1 |
塩 | 適量 |
黒胡椒 | 適量 |
ボウルに2種類の粉を入れて混ぜ、溶き卵にオリーブオイル、塩を混ぜたものを加える。
①を粉気がなくなり、ひとまとまりになるまで手で混ぜ合わせる。
生地がまとまったら、ラップをかけて30分ほど休ませる。
休ませた生地は4等分(4人分)に分けて棒状にする。ここでは2人分のパスタをつくるので、すぐに使わない2つの生地はラップに包んで冷凍保存しておくとよい。
まな板にたっぷりの打ち粉(分量外)をし、生地の1つを麺棒で40×20cmほどにのばす。卵麺は固めでのばしにくいので、少しずつ丁寧に作業を。もう1つも同様につくる。
⑤の生地を屏風だたみにし、端から幅5mmに切る。切り口がくっつかないようにほぐし、打ち粉(分量外)をまぶしてバットに入れておく。
鍋にたっぷりの湯を沸かして湯量の0.7%(お吸い物の濃度くらい)の塩を入れ、⑥を入れる。パスタが浮き上がってからさらに2~3分、パスタがふっくらと膨らむのを目安にゆでる。
パスタをゆでる間にソースをつくる。フライパンにバターとオリーブオイルを入れて弱めの中火にかけ、バターが溶けたら塩レモンを加える。軽く炒めて柔らかくなったら、生クリームとチーズを加える。煮立てると分離してしまうので軽く温める程度に。
ゆで上がったパスタの湯をきって⑧に加え、ソースとよく和えて器に盛り、胡椒をふる。
料理研究家。世界中を旅しながら現地の家庭やレストランで料理を習い、食文化を研究するのがライフワーク。これまでに訪れた国は65ヶ国以上。特に“塩”は長年追いかけ続けているテーマの一つで、近著に『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)がある。ほかに『手づくり調味料のある暮らし』(暮しの手帖社)など著書多数。自宅で料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」を主宰。
※この記事の内容は、『四季dancyu 2023春』に掲載したものです。
文:鹿野真砂美 撮影:伊藤徹也