手づくりの味噌に挑戦してみませんか?じっくり寝かせた手前味噌の味は格別。ポリ袋で少ない量を仕込むから、気負わずにチャレンジできますよ。料理研究家の荻野恭子さんから、日々役立つ調味料を習いました。
大豆と麹は1対1を基本に、麹を増やすと甘めの味噌になりますが、まずはレシピに沿って、つくってみて。
大豆 | 250g |
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米麹 | 250g(乾燥) |
天然塩 | 125g |
大豆は洗って、たっぷりの水に一晩浸水させる。
①を水ごと鍋に入れて強火にかける。沸騰したらアクを取り、弱めの中火で2~3時間煮る。水分がなくなったら適宜、水を足す。
大豆が指先で簡単につぶれる程度に柔らかくなったらザルにあけ、煮汁と分けておく。煮汁は後で使うので、1カップ程度、残しておく。
③の大豆をポリ袋に入れ、熱いうちに麺棒やすりこ木、瓶の底などでつぶす。途中で袋が破れたら、新しいものに入れ替える。
ボウルに米麹と塩を入れて混ぜたところへ③の煮汁1カップを加え、塩が溶けて全体がしっとりとするまで混ぜる。
④の大豆の入ったポリ袋に⑤を加える。ポリ袋を両手で持ち、もんだり揺すったり、転がしたりしながら全体を混ぜる。
袋の空気を抜いて口を縛り、涼しい場所で半年間ほど寝かせる。途中、発酵してポリ袋が膨らんできたら口を開けて全体を混ぜ、また口を閉じて保存する。甕(かめ)などの容器に移し替えてもよい。常温保存が不安な場合は冷蔵保存でもよいが、発酵には時間がかかる。
料理研究家。世界中を旅しながら現地の家庭やレストランで料理を習い、食文化を研究するのがライフワーク。これまでに訪れた国は65ヶ国以上。特に“塩”は長年追いかけ続けているテーマの一つで、近著に『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)がある。ほかに『手づくり調味料のある暮らし』(暮しの手帖社)など著書多数。自宅で料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」を主宰。
※この記事の内容は、『四季dancyu 2023春』に掲載したものです。
文:鹿野真砂美 撮影:伊藤徹也