抹茶を使った、若草色のマスカルポーネクリームが主役のティラミスです。お茶の時間はもちろん、お酒と合わせても素敵な菓子レシピを、菓子研究家の田中博子さんに教えてもらいました。
しっかり冷蔵庫でやすませて、仕上げ直前に泡立てることによって口に入れるとふんわりなめらか、コクがあるのにライトな食べ心地。
ペクチン独特のテクスチャーも加わった新しいおいしさです。
大きい器に交互に重ねて仕上げても。
冷蔵庫に入れてもクリームが固くなることがないので、2~3日楽しめます。おもてなしのデザートにもお薦め。
★ マスカルポーネクリーム | |
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・ マスカルポーネチーズ | 150g |
・ グラニュー糖 | 大さじ2 |
・ ペクチン | 小さじ1/2 |
・ 生クリーム | 200ml |
・ 卵黄 | 1個分 |
・ 抹茶 | 小さじ2 |
★ 抹茶液 | |
・ 抹茶 | 2g |
・ 湯 | 600ml |
フィンガービスケット | 10本 |
抹茶 | 適量 |
グラニュー糖にペクチンを加えてよく混ぜる。
鍋に生クリームを入れ、①を加えて泡立て器で混ぜる。中火にかけ、 10秒ほど沸騰させて火を止める。
縦長の容器に移し、卵黄、マスカルポーネチーズ、抹茶を加え、ハンドブレンダーで撹拌する。均一に混ざったら、さらに10秒ほど撹拌して止める(ハンドブレンダーで撹拌することで材料を結合させ、時間がたっても分離しないクリームになる)。
容器ごと氷水で素早く冷やす。
バットに移してラップをぴったりと張りつけ、保冷剤をのせ、冷蔵庫で一晩ねかせる。
翌日ボウルに移し、ハンドミキサ ーの高速で2分ほど混ぜ、そのあと速度を落として様子を見ながら泡立て、しっかりと空気を含ませる。
抹茶液の材料を別のボウルに入れ、茶筅か泡立て器で混ぜる。フィンガービスケットを半分に折って抹茶液にくぐらせ、器に入れる。
⑥のクリームと抹茶液にくぐらせたフィンガービスケットを交互に重ねて盛り、仕上げに抹茶をふる。冷蔵庫で最低10分冷やす。
調理製菓師専門学校を卒業後、洋菓子店の勤務を経て、22歳で念願の藤野真紀子氏の助手になる。妥協せずおいしさと美しさを追求する姿勢に触発され、5年後に渡仏。ジャムで有名なアルザス地方の「メゾン・フェルベール」に勤務。帰国後、2011年からフランス菓子とジャムを専門としたお菓子教室「クレアパ」を主宰。数年間のオーストラリア生活を挟み、現在は地元・九州の佐世保で活動中。
※この記事の内容は、『四季dancyu 2022冬』に掲載したものです。
文:松原京子 撮影:木村 拓