
ベーコンや鶏ガラ、バター、香味野菜の旨味が凝縮したトマトソースが、噛むごとにマカロニの小麦の美味しさを引き出します。手間隙かけるプロのレシピは、マカロニにも味を吸わせる一工夫が。しっかり熟成がきいた脂肪分の少ないエダムチーズがぴたりと寄り添います。洋食店も営む料理研究家の坂田阿希子さんに、丁寧なマカロニレシピを教えてもらいました。
マカロニとマッシュルームだけで、満ち足りた気持ちに。
手間ひまかける価値あり!の特製トマトソースをご堪能あれ。
マカロニ | 100g(太め) |
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★ 鶏スープ | 50~80ml(下記はつくりやすい分量) |
・ 鶏手羽元と鶏手羽先 | 500g |
・ 端野菜 | 適量(玉ねぎ、セロリ、にんじん、パセリ軸など) |
・ 水 | 2L |
★ トマトソース | 1カップ(下記はつくりやすい分量) |
・ にんにく | 2片(小) |
・ 玉ねぎ | 1個 |
・ にんじん | 1/2本 |
・ ベーコン | 50g(塊) |
・ ブールマニエ | |
├ 小麦粉 | 20g |
└ バター | 20g(やわらかくする) |
・ バター | 30g |
・ 鶏ガラ | 1羽分(小) |
・ 水 | 5カップ |
A | |
・ トマトペースト | 130g |
・ 砂糖 | 小さじ2 |
・ 塩 | 小さじ2 |
・ ローリエ | 1枚 |
・ 胡椒 | 少々 |
バター | 30g(仕上げ用) |
レモン汁 | 小さじ1 |
マッシュルーム | 8~10個分(幅7~8mmに切る) |
オリーブオイル | 大さじ1 |
塩 | 少々 |
胡椒 | 少々 |
エダムチーズ | 60g(すりおろし) |
鶏手羽元と鶏手羽先合わせて、端野菜、水を鍋に入れて中火にかける。
煮立ったらアクを取って弱火にする。半量程度になるまで煮詰め、ザルでこす。冷蔵で3~4日、冷凍で1カ月保存できる。
マカロニは、塩少々(分量外)を加えた湯でゆで始め、表示時間どおりにゆでる。ゆで上がったら湯をきってバットに入れ、鶏スープをひたひたになるまで注ぎ、約30分おく。
にんにくはつぶす。玉ねぎ、にんじん、ベーコンは 1cm角に切る。ブールマニエの材料をボウルに入れ、なめらかになるまで混ぜる。仕上げ用のバターは1cm角に切る。
鍋にバターを入れて中火にかけ、にんにく、ベーコンを炒める。香りが立ったら、玉ねぎ、にんじんを加え、さらによく炒める。
鶏ガラ、水を加え、沸騰してアクが出てきたら取り除く。Aを加えて弱火にし、50分~1時間煮る。
ザルでこし、鍋に戻す。
弱火にかけ、④のブールマニエを少しずつ加えながらそのつど木ベラで混ぜ、とろりとした状態になるまでしっかり煮立てる。
④の仕上げ用のバターを少しずつ加えて混ぜ、レモン汁を加える。これでトマトソースは完成。
フライパンにオリーブオイルを入れて強火にかけ、マッシュルームを入れて炒める。しんなりしたら塩、胡椒をふる。
⑨のトマトソースを鍋に入れて火にかける。温まったら、マカロニを鶏スープごと加える。煮立ったら、⑩のマッシュルームを加えてサッと混ぜる。
バター(分量外)を薄く塗った耐熱の器に⑪を入れる。エダムチーズをのせ、 200℃に温めておいたオーブンに入れ、15~20分、表面に焼き色がつくまで焼く。
フランス菓子店やフランス料理店で経験を重ね、独立。料理教室「studioSPOON」を主宰しつつ、代官山に「洋食KUCHIBUE」をオープン。フランス料理やエスニック料理などジャンルを飛び越えておいしいものへの探究心が旺盛で、プロの手法と自らの経験を活かした生命力あふれる料理にファン多し。
※この記事の内容はdancyuムック『技あり!dancyu パスタ』に掲載したものです。
文:遠藤綾子 写真:原ヒデトシ