水分を切ってギュッと締まった豆腐は、まるで肉のような食べごたえがあります。赤味噌ベースの濃厚な味噌だれ味で、お酒が止まらない一品です!自他ともに認める大の酒好きの料理研究家、藤井恵さんに、旬の食材を取り入れた体に負担のないおつまみレシピを教えてもらいました。
飛騨高山にある食堂の名物料理をアレンジ。十分に水きりした豆腐をたれに漬けてから焼くので、中まで味噌の旨味がしみ込んでいます。
鼻をくすぐる香ばしさとジュージュー焼ける音も酒を誘います。
季節を問わず、冷やした生酒を好んで呑むので、お猪口はガラス製を愛用。一度にたくさん飲みたいので、つい大きめサイズを選んでしまいます。飲み口が薄く、軽くて持ちやすい木村硝子店のワイングラス『バンビ』も出番の多い酒器。
木綿豆腐 | 1と1/2丁 |
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A | |
・ 赤味噌 | 大さじ1と1/2 |
・ 醤油 | 大さじ1 |
・ 酒 | 大さじ1 |
・ みりん | 大さじ1 |
・ 砂糖 | 大さじ1/2 |
・ 生姜汁 | 大さじ1/2 |
サラダ油 | 大さじ3 |
削り節 | 5g |
小ねぎ | 2本分(小口切り) |
豆腐はキッチンペーパーで包んで1kgの重しをし、2時間以上置く。長さと厚さを半分に切る。
バットにAを入れて混ぜ、①にからめて室温に30分ほど置く。
フライパンに油を中火で熱し、②の汁気をきって並べ、両面をこんがりと焼く。豆腐を取り出し、バットに漬け汁が残っていたら煮立て、とろりとしたら火を止める。
器に豆腐を盛って汁をかけ、削り節、ねぎをのせる。
料理研究家。生粋の呑んべえで日々、晩酌を欠かしたことはなく、休肝日はほぼゼロ。とはいえ、管理栄養士としての知識とこれまでの経験を生かし、ヘルシーでおいしいつまみレシピを雑誌や書籍、テレビなどで紹介している。酒好きにお薦めの著書は『居酒屋ふじ井』(永岡書店)、『世界一美味しい!やせつまみの本』(主婦と生活社)など多数。趣味は居酒屋巡りと温泉。最近では長野の別荘で、地物の食材でつまみをつくり、信州の地酒を味わうのが至福の時間。
※この記事は『四季dancyu 2022 冬』に掲載したものです。
文:佐々木香織 写真:ローラン麻奈