荻野恭子さんの手づくり調味料レシピ
皮からつくる!"水餃子"

皮からつくる!"水餃子"

皮から手づくりの水餃子はつるんとした食感が最高です。餡の中にたっぷりと入れたXO醤で、濃厚な旨味を楽しめます。料理研究家の荻野恭子さんから、日々役立つ調味料を習いました。

“水餃子”のつくり方

お金をかたどった水餃子は、中国では春節に食べるもの。
つるつるのなめらかな舌触りともっちり食感が最高。
餡はきのことXO醤で旨味たっぷり。
酢と胡椒を合わせたたれにつけ、一口かじればじゅわーっとエキスが広がって、もう一個、と止まらなくなる。

材料材料 (20個分)

★ 餃子用の生地つくったものの半量(下記参照)
★ 餡
・ 豚挽き肉100g
・ 豚バラ肉100g(薄切り)
・ 塩ひとつまみ
・ しめじ舞茸と合わせて150g
・ 舞茸しめじと合わせて150g
・ XO醤大さじ2
・ 植物油大さじ1
適量
餃子のたれ適量(* )
★ 餃子用の生地(つくりやすい分量)
・ 薄力粉150g
・ 強力粉150g
・ 水150g(180ml)
・ 塩小さじ1/2

*餃子のたれは、酢+胡椒(ほかににんにく、山椒)などお好みで。

1生地をつくる

大きなボウルに2種類の粉を入れ、ゴムベラで混ぜ合わせる。水と塩を混ぜて塩水をつくり、粉に注いで全体に水分を行き渡らせるように混ぜる。

生地をつくる

2生地を休ませる

手で押しながらしばらくこね、ひとまとまりになったらラップをかけて30分以上休ませる。餃子は出来上がった生地の半量を使うので、残りの半量はぴっちりとラップをして冷凍庫で保管しておけば、自然解凍させて餃子のほか、のばして2人分のうどんや焼きそばの麺にできる。

生地を休ませる

3きのこ類を炒める

しめじと舞茸は粗みじんにして植物油で炒め、XO醤を加えて混ぜ、粗熱を取る。

きのこ類を炒める

4肉を合わせる

バラ肉を包丁で細かくたたいて挽き肉と合わせ、塩を加えてよく練り、③を混ぜ合わせる。

肉を合わせる

5生地をカットする

②の生地を2等分にしてそれぞれを棒状にのばし、1本を10等分にする(計20個)。

生地をカットする

6皮をつくる

生地の断面を上にして手のひらで押しつぶしたら、生地を回しながら麺棒でのばし、丸く広げる。きれいにのばせると皮の中心だけが分厚くなっている。

皮をつくる

7餡を包む

皮1枚につき、餡大さじ1を目安にのせてたたみ、両手の指でギュッと押さえてとじる。手づくりの皮は柔らかいので、水を塗らなくても大丈夫。のびるので餡の量が多めでも包むことができる。

餡を包む
餡を包む

8ゆでる

鍋にたっぷりの湯を沸かし、少し塩分を感じる程度の塩を入れ、⑦をゆでる。餃子が浮き上がってきたら、さらに1~2分、皮がふっくらしてきたら引き上げる。

ゆでる
完成

教える人

料理研究家 荻野恭子

料理研究家 荻野恭子

料理研究家。世界中を旅しながら現地の家庭やレストランで料理を習い、食文化を研究するのがライフワーク。これまでに訪れた国は65カ国以上。特に“塩”は長年追いかけ続けているテーマの一つで、近著に『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)がある。ほかに『手づくり調味料のある暮らし』(暮しの手帖社)など著書多数。自宅で料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」を主宰。

※この記事の内容は、『四季dancyu 2022秋』に掲載したものです。

四季dancyu 2022秋
四季dancyu 2022秋
いつもの食卓をちょっと格上げ

A4変型判(120頁)
ISBN:9784833481502
2022年9月12日発売/1,100円(税込)

文:鹿野真砂美 撮影:伊藤徹也

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。