荻野恭子さんの手づくり調味料レシピ
自家製の"XO醤"のつくり方

自家製の"XO醤"のつくり方

干し貝柱や干し海老がたっぷりはいった旨味の塊のような調味料XO醤を、なんと家庭でつくることができます!自家製ならではの具材・生ハムも加え、より重厚な旨味をプラス!料理研究家の荻野恭子さんから、日々役立つ調味料を習いました。

“XO醤”のつくり方

濃厚な旨味を持つ自家製XO醤があれば、いつもの料理がググっとレベルアップします。

材料

材料材料 (つくりやすい分量)

干し貝柱40g
干し海老20g
煮干し*110g
生ハム20g(みじん切り)
玉ねぎ*21/2個分(みじん切り)
にんにく1片分(みじん切り)
赤唐辛子*32本分(ハサミで細かく切る)
A
・ 紹興酒大さじ1
・ 砂糖小さじ1
・ 塩小さじ1/2
胡麻油適量

*1煮干しは頭とはらわたを取った状態で10gにする。

*2玉ねぎの代わりにアジア料理によく使われるホムデンを使うと、より本格的になる。フライドオニオン(フライドエシャロット)の瓶詰めを使っても。

*3赤唐辛子は種を取る。

1水でふやかす

ボウルに干し貝柱、干し海老、煮干しを入れ、ひたひたの水を注ぎ、15分以上、柔らかくなるまで置く。

水でふやかす

2ほぐす

①をそれぞれ、手で細かくほぐす。

ほぐす

3玉ねぎを炒める

フライパンに胡麻油大さじ2を入れて中火にかけ、玉ねぎを炒める。少し色づき香ばしさが出てきたらにんにくを加えてさらに炒める。

玉ねぎを炒める

4具材を炒め合わせる

③がしっかりと炒まったら、②を汁ごとと生ハムを加えてざっと炒め合わせる。

具材を炒め合わせる

5調味料を加える

弱火にして唐辛子とAを加え、全体が色づくまでさらに炒める。

調味料を加える

6水を加える

水少々を加えて、フライパンにこびりついた旨味をこそげとると色合いもさらに濃くなる。

水を加える

7仕上げ

熱いうちに煮沸消毒した瓶に詰め、胡麻油を瓶の縁まで注ぐ。冷めたら蓋をして冷蔵庫へ。使った後は具が浸かる程度に油を足しておくとよい。

完成

教える人

料理研究家 荻野恭子

料理研究家 荻野恭子

料理研究家。世界中を旅しながら現地の家庭やレストランで料理を習い、食文化を研究するのがライフワーク。これまでに訪れた国は65カ国以上。特に“塩”は長年追いかけ続けているテーマの一つで、近著に『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)がある。ほかに『手づくり調味料のある暮らし』(暮しの手帖社)など著書多数。自宅で料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」を主宰。

※この記事の内容は、『四季dancyu 2022秋』に掲載したものです。

四季dancyu 2022秋
四季dancyu 2022秋
いつもの食卓をちょっと格上げ

A4変型判(120頁)
ISBN:9784833481502
2022年9月12日発売/1,100円(税込)

文:鹿野真砂美 撮影:伊藤徹也

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。