味付けは醤油のみのシンプルな焼き飯ですが、その香りは食欲を直撃し、箸が止まらなくなること間違いなしです。料理に深みや香りを与えてくれる万能調味料、醤油。改めてそのおいしさを実感するレシピを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
こげた醤油の香りは、醤油の糖分とアミノ酸が熱に反応してつくり出されるもので、この香りは醤油の魅力のひとつ。鍋肌にひと回し。香ばしい香りを添えて焼き飯を仕上げます。
温かいご飯 | 400g |
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芽ひじき | 5g(もどして50g) |
長ねぎ | 10cm |
豚挽き肉 | 100g |
胡麻油 | 大さじ1 |
酒 | 大さじ1 |
醤油 | 大さじ1と1/2 |
芽ひじきは洗ってたっぷりの水に5~10分浸してもどし、ザルにあげて水気をきる。
長ねぎは粗いみじん切りにする。
中華鍋に胡麻油を熱し、挽き肉を入れてほぐしながら炒め、肉の色が変わってポロポロになったらひじきを加えて炒め合わせる。
全体に油が回ったら、ご飯、ねぎを加えて炒め合わせ、酒をふり、鍋肌に醤油を回し入れ、全体を大きく混ぜる。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、『料理の手ほどき さしすせそ しょうゆ』に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ