人気酒場「爛缶」の酸味を生かした爽快つまみ
煎り酒が味を深める"ズッキーニとタコの梅肉和え"

煎り酒が味を深める"ズッキーニとタコの梅肉和え"

だしの旨味を生かした昔ながらの調味料「煎り酒」を使った、味わい深い一皿です。渋谷・松濤の人気居酒屋「爛缶(らんぷ)」に、爽やかで軽やかな酸味が効いた絶品つまみを教わりました。

“ズッキーニとタコの梅肉和え”のつくり方

梅肉で和えただけでは出せない、味の深みは“煎り酒”。梅肉衣も加わり、酸味に奥行きが出る。

煎り酒をつくる

材料材料 (つくりやすい分量)

300ml
昆布6g
梅干し3個
鰹節14g
うす口醤油10ml

1昆布を酒に浸す

鍋に酒と昆布を入れ、約6時間置く。

2煮詰める

中火にかけ、ふつふつとしたら昆布を取り、梅干しと鰹節を入れて弱火で酒が3分の2量になるまで煮詰める。キッチンペーパーで漉し、うす口醤油を加える。

※冷蔵庫で約1ヶ月保存可能。

梅肉衣をつくる

材料材料 (つくりやすい分量)

赤じその梅干し7個
甘口タイプの梅干し3個
味醂30ml
うす口醤油10ml
昆布茶少々

1梅干しを叩く

赤じその梅干しと甘口タイプの梅干しは種を取り除いて包丁で叩く。

2調味料と混ぜる

ボウルに入れ、煮きった味醂、うす口醤油、昆布茶を加えてよく混ぜる。

※清潔な蓋付き容器に入れ、冷蔵庫で半年ほど保存可能。

ズッキーニとタコの梅肉和えをつくる

材料材料 (2人分)

ズッキーニ1本
ゆでダコの足1本
煎り酒少々
梅肉衣小さじ1/2~1

1下ごしらえ

ズッキーニはピーラーで縞目に皮をむき、厚さ5mmのいちょう切りにする。塩少々(分量外)を入れた熱湯で10秒ほどゆで、冷水に取って水気をきる。ズッキーニに煎り酒をふり、軽く和えて下味をつける。

下ごしらえ
ズッキーニには煎り酒をふり、酸味と塩気で下味を。タコとのなじみがよくなる。

2タコをカットする

タコは薄いそぎ切りにする。

3和える

ボウルに汁気をきった①と②を入れ、梅肉衣でしっかり和える。

和える
梅干しの強い塩気は、蜂蜜漬けの甘いタイプの梅肉を足すと、程よい塩梅に。
完成

教える人

柿木信浩さん(右)、白石貴之さん

柿木信浩さん(右)、白石貴之さん

柿木さんは鹿児島県出身の40歳。渋谷「高太郎」で9年ほどの修業を経て独立。相棒の白石さん(41歳)は原宿「eatrip」の元シェフ。主に柿木さんがサービス、白石さんが料理を担当。

店舗情報店舗情報

爛缶
  • 【住所】東京都渋谷区松濤2‐14‐5
  • 【電話番号】03‐5738‐7019
  • 【営業時間】17:00~22:00(L.O.)土日は14:00~21:00(L.O.)
  • 【定休日】月曜
  • 【アクセス】京王井の頭線「神泉駅」より3分、JRほか「渋谷駅」より10分

この記事はdancyu2020年9月号に掲載したものです。

文:佐々木香織 写真:本野克佳

佐々木 香織

佐々木 香織 (ライター)

福島出身の父と宮城出身の母から生まれ、東北の血が流れる初老の編集ライター。墨田区在住。食べることと飲むことが好き。お酒は何でも飲むが、とくに日本酒と焼酎ラヴァー。おもな仕事は新聞やウェブでの連載、雑誌や書籍の編集・取材・執筆。テーマは食べもの、お酒、着物など。