アメリカの楽しい家庭のおやつ
ズッキーニたっぷりの発酵なしパン"ズッキーニ・チェダーブレッド"レシピ

ズッキーニたっぷりの発酵なしパン"ズッキーニ・チェダーブレッド"レシピ

様々な食文化と歴史的背景がからみあって形づくられてきた、アメリカの郷土菓子。日本ではまだなじみが薄いけれど、ぜひ知ってほしい魅力的なものがたくさんあります。各地の郷土菓子に魅せられた菓子文化研究家の原亜樹子さんが、お薦めのアメリカ菓子の物語とレシピをご紹介。今回は「ズッキーニ・チェダーブレッド」つくり方編です。

ズッキーニ・チェダーブレッドのつくり方

材料材料 (16×10×深さ7cm、または18×8×深さ8cmのパウンド型1台分)

ズッキーニ120g(約1本)
クルミ60g(ローストして粗く刻む)
チェダーチーズ60g
A
・ 薄力粉120g
・ ベーキングパウダー小さじ3/4
・ 重曹小さじ1/4
・ 塩小さじ1/4
・ ナツメグパウダー小さじ1/4
・ 粗挽き黒胡椒小さじ1/5
1個(Mサイズ)
きび砂糖大さじ2
植物油大さじ2(太白ごま油、またはオリーブオイル)
牛乳70g
レモン汁小さじ1

◇下準備
・オーブンを180℃に予熱する。
・型に植物油(分量外)を塗る、もしくはオーブン用シートを敷く。

材料

1すりおろす

チェダーチーズとズッキーニをすりおろす(シュレッド状に)。ズッキーニには塩ひとつまみ(分量外)をふりかけてもみ込み5分ほど置き、ザルにあげて水をきる。

すりおろす

2生地をつくる

ボウルに卵を割り入れて泡立て器で溶きほぐす。きび砂糖、植物油、牛乳、レモン汁を加えて、なめらかになるよう混ぜる。

生地をつくる

3粉類を混ぜる

Aを合わせてふるい入れる。ゴムべらで底から大きく返すようにさっくりと混ぜる。

粉類を混ぜる

4ズッキーニの水分をとる

1のズッキーニをキッチンペーパーで包み、軽く水気を絞る。

ズッキーニの水分をとる

5材料をすべて混ぜる

3の粉が混ざりきっていない状態で、チェダーチーズ、クルミ、4のズッキーニを加える。練らないように混ぜる。

材料をすべて混ぜる

6型に入れ、オーブンに入れる

型に入れ、ゴムべらで縁が高くなるように整えてから中央に一直線に切り込みを入れる。180℃のオーブンで20分焼く。

型に入れ、オーブンに入れる

7一度オーブンから取り出し切り込みを入れる

20分たったら天板を取り出し、水でぬらしたナイフで中央に一直線に切り込みを入れる。

一度オーブンから取り出し切り込みを入れる

8再度焼く

すぐにオーブンに戻し、さらに25分ほど焼く。竹串を刺して、生の生地がつかなければ焼き上がり。

再度焼く

9冷ましてから切る

金物製の型であれば10分ほど冷ましてから型から外す。ガラスや陶器製であればそのまま冷まして、型から切り分けて食べてもよい。いずれの場合も、完全に冷めてから切る。

冷ましてから切る
完成
生のズッキーニを生地に混ぜ込んで焼く、アメリカの夏の定番ブレッド。重曹とベーキングパウダーを使うため、発酵させる手間がなくすぐに作れるのが魅力です。今回は甘くないセイボリータイプをご紹介。ズッキーニの自然な甘さ、クルミの食感、チーズのコクが重なり合い、食べ飽きしないおいしさです。ワインにも合いますよ。

教える人

原亜樹子 菓子文化研究家

原 亜樹子 菓子文化研究家

日米の高校を卒業後、大学で食をテーマに文化人類学を学ぶ。国家公務員から転身し、アメリカの食を中心に取材や執筆、レシピ製作を行う。『アメリカ郷土菓子』(PARCO出版)、『アメリカンクッキー』(誠文堂新光社)など著書多数。https://haraakiko.com/

文:鈴木美和 撮影:鈴木泰介

鈴木 美和

鈴木 美和 (ライター)

大学卒業後、出版系の会社に就職したものの、世界中の料理が食べたくなってバックパッカーに転身。約1年間、アジアとヨーロッパ各地を放浪する。帰国後にフードライターとして独立。中華、フレンチ、イタリアンを中心に、寿司やスイーツも好きという雑食系です。現在は子育てのために千葉県・房総に移住。地元の新鮮な旬の食材を使って料理をするのが日々の楽しみ。