醤油が焦げたような芳ばしい香りに、凸凹とした食感。素朴ながら変化に富んだ味で後をひく。日本酒が合う。満足感たっぷりの野菜揚げレシピを、鎌倉で野菜料理屋「なると屋+典座」を営むイチカワヨウスケさんに教えてもらいました。
煮物を揚げるとおいしいんです! 潰すことで不均一な食感も楽しめます。
太めのごぼう | 2本(4cmに切る) |
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昆布 | 5cm角 |
うす口醤油 | 大さじ2 |
酒 | 大さじ2 |
片栗粉 | 適量 |
揚げ油 | 適量 |
塩 | 適量 |
すだち | 適量 |
鍋にごぼう、昆布、水1Lを入れ強火にかける。沸騰したら弱火にして30分ほど煮る。柔らかくなったら醤油、酒を加える。沸いたら火を止め、冷ます。一晩がベストだが最低でも1時間は置いて味をしみ込ませる。
まな板にごぼうを置いて親指の根元でぎゅっと押し潰し、ヒビを入れる。
揚げ油を180℃に熱し、ごぼう一切れにつき片栗粉2~3つまみをさっくりとまぶしつけ、揚げる。時々返しながら、うっすら色づくまで揚げ、油をきる。
器に盛り、塩をふる。四つに切ったすだちを添える。
鎌倉は小町通りにある野菜料理屋「なると屋+典座」の店主。素材の繊細な香りや持ち味を生かしたシンプルな料理は、老若男女に愛されている。著書に『野菜だし』など。
この記事はdancyu2019年10月号に掲載したものです。
文:石原壮一郎 写真:牧田健太郎 レシピ取材:安井洋子