柚子の香りを添えた和食おかずです。下味を漬けた状態で保存もできるので、つくり置きでも活躍します。甘味を上手に生かしたレシピを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
幽庵焼きは「柚庵焼き」、「祐庵焼き」とも書く、和食の焼き物のひとつ。醤油、酒、みりんに柚子やカボスなどの柑橘を入れた幽庵地に漬け込んで焼いた魚の料理です。鯛のほか、アマダイ、サワラ、マナガツオやカマスなどでもつくれます。汁気をきって蒸すと、幽庵蒸しにもなりますよ。
鯛の切り身 | 4切れ |
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柚子 | 1/2個 |
★ 漬け汁 | |
・ 醤油 | 大さじ3 |
・ 酒 | 大さじ1 |
・ みりん | 大さじ2 |
柚子の皮 | 少々(すりおろし) |
かぶ | 1個 |
鯛は皮目に浅い切り込みを2本入れる。
柚子は表皮を薄くそいでせん切りにし、汁は搾る。汁を搾った後の柚子は幅3cmのいちょう切りにする。
ジッパー付きの保存袋に漬け汁の調味料と②(柚子の搾り汁は大さじ1)を入れて混ぜ、鯛を入れ、冷蔵庫で漬け込む。半日~1日後からおいしく食べられる。
鯛を室温にもどす。かぶは茎を2cmほど残して葉を切り、皮をむいて縦4等分に切る。
ガス台のグリルに鯛を皮目を上にして並べ、強めの中火で8~10分焼く。器に盛って柚子の皮(すりおろし)をふり、かぶを添える。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、『料理のてほどき さしすせそ さとう』に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原 ヒデトシ