北イタリアの家庭料理
胃腸に優しい滋味深いスープ"大麦のミネストラ"

胃腸に優しい滋味深いスープ"大麦のミネストラ"

優しい味わいと大麦のプリっとした食感が魅力の一品です。乳製品や米、生ハムといった特産品を使ったしっかり旨味のある北イタリアの家庭料理を、料理家の山内千夏さんに習いました。

“大麦のミネストラ”のつくり方

主にトレンティーノ=アルト・アディジェ州などで親しまれ、大麦と野菜がたっぷり。プリプリとした食感の大麦は、北ではスープのほかにサラダなどにもよく使われます。水だけで煮込んだ滋味深さは、疲れた胃腸をやすめるのにもぴったり。

材料材料 (4人分)

大麦100g(丸麦)
玉ねぎ1/2個
にんじん1/2本
セロリ1/2本
ポロねぎ1/4本(*)
じゃがいも1個
パンチェッタ40g
ローリエ1枚
EXV.オリーブオイル大さじ2
適量
胡椒適量
600ml~
シブレット1束分(みじん切り)
パルミジャーノ・レッジャーノ適量

*ポロねぎは太い長ねぎで代用しても可。

1下ごしらえ

大麦は塩少々を入れた湯で20分ほど下ゆでし、ザルにあけておく。玉ねぎ、にんじん、セロリ、ポロねぎは5mm角、じゃがいもは1cm角に切る。パンチェッタは5mm角に切る。

2蒸し煮する

鍋にオリーブオイルを入れて中火にかけ、パンチェッタを炒める。パンチェッタの色が白っぽくなってきたら、玉ねぎ、にんじん、セロリ、ポロねぎを加えて透き通るまで炒め、ローリエ、水を加える。沸いたら蓋をして弱火にし、30分ほど蒸し煮にする。

3じゃがいもと大麦を加える

2の野菜がしっかりとやわらかくなったら、じゃがいもと大麦を加え、じゃがいもがやわらかくなるまで10~15分煮る。水分が減りすぎたら適宜水を足す。

じゃがいもと大麦を加える
炒めて水で煮た野菜が十分にやわらかくなってから、じゃがいもと下ゆでした大麦を加える。

4仕上げ

塩、胡椒で味をととのえ、仕上げにシブレットを加えて器に盛る。好みでパルミジャーノをふって食べる。

完成

教える人

山内千夏

山内千夏

やまのうち・ちなつ●料理家。製菓メーカーで商品企画に携わった後、イタリアへ料理留学。以降、定期的に現地で家庭料理を学んでいる。湘南の自宅で料理教室を主宰。著書に『トルタ・サラータ イタリア式塩味のタルト』(文化出版局)など。

※この記事の内容は、四季dancyu「冬のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 冬のレシピ
四季dancyu 冬のレシピ
A4変型判(120頁)
ISBN:9784833480833
2021年12月15日発売/1,100円(税込)

文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。