北イタリアの家庭料理
濃厚な甘味とココアの風味を楽しむ"ティラミス"

濃厚な甘味とココアの風味を楽しむ"ティラミス"

イタリア料理の定番ティラミスは元気になるデザートです。家でつくればたっぷりと堪能できるのでお薦めです。乳製品や米、生ハムといった特産品を使ったしっかり旨味のある北イタリアの家庭料理を、料理家の山内千夏さんに習いました。

“ティラミス”のつくり方

家庭によってつくり方はいろいろですが、ここではメレンゲを混ぜてふんわりと軽い口当たりに。仕上げのココアをたっぷりふるのも忘れずに。卵に火を入れないので、早めに食べ切ること。

材料材料 (13×22×8cmのテリーヌ型1台分)

マスカルポーネチーズ250g
卵黄2個分
卵白1個分
グラニュー糖60g
エスプレッソ250ml(*1)
リキュール大さじ2(*2)
サボイアルディ14本(約120g)(*3)
ココアパウダー大さじ2

*1:エスプレッソの代わりに濃く淹れたコーヒーでも可。

*2:リキュールはラム酒かマルサラ酒を使用。アルコールを使わない場合はリキュール代わりに砂糖大さじ1をエスプレッソに入れる。

*3:サボイアルディは、ピエモンテ州で親しまれる甘くほろほろと軽い食感のフィンガービスケット。サボイアビスケットとも呼ばれる。輸入食材店などで入手可能。

1下準備

マスカルポーネチーズは室温にもどし、やわらかくなるまで練る。卵黄と卵白もそれぞれ室温にもどす。エスプレッソは冷ましておく。

2メレンゲをつくる

ボウルに卵白を入れてホイップし、ふっくらと泡立ったらグラニュー糖大さじ1を加え、ツノが立つまでしっかりと泡立ててメレンゲにする。

3卵黄を泡立てる

別のボウルに卵黄を溶きほぐし、残りのグラニュー糖を加えて白っぽくなるまで泡立てる。1のマスカルポーネを、ダマにならないよう少しずつ加えながら混ぜ合わせる。

4メレンゲを加える

3に2のメレンゲを3~4回に分けて加え、泡をつぶさないようにやさしく混ぜる。

5サボイアルディを型に好き詰める

エスプレッソにリキュールを混ぜたところに、サボイアルディの半量を、さっと両面浸し、テリーヌ型の底面に敷き詰める。サボイアルディの長さが型と合わないときは型に合わせて切って使う。

6型に流し入れる

5の上に4のクリームの半量を詰める。その上に、残りのサボイアルディを5と同様にエスプレッソ液に浸してから並べ、残りのクリームを流し入れる。表面を平らにならし、冷蔵庫で一晩冷やす。

7仕上げ

食べる直前に、ココアパウダーを茶こしでたっぷりとふりかける。

完成

教える人

山内千夏

山内千夏

やまのうち・ちなつ●料理家。製菓メーカーで商品企画に携わった後、イタリアへ料理留学。以降、定期的に現地で家庭料理を学んでいる。湘南の自宅で料理教室を主宰。著書に『トルタ・サラータ イタリア式塩味のタルト』(文化出版局)など。

※この記事の内容は、四季dancyu「冬のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 冬のレシピ
四季dancyu 冬のレシピ
A4変型判(120頁)
ISBN:9784833480833
2021年12月15日発売/1,100円(税込)

文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。