北イタリアの家庭料理
ワインがぐいぐい進む"ロシア風サラダと生ハムとデーツ"

ワインがぐいぐい進む"ロシア風サラダと生ハムとデーツ"

北イタリアで定番のつまみになる2品です。晩酌のお供にうってつけの味わい!乳製品や米、生ハムといった特産品を使ったしっかり旨味のある北イタリアの家庭料理を、料理家の山内千夏さんに習いました。

“ロシア風サラダ”のつくり方

イタリアやスペインでロシア風と呼ばれるポテトサラダは、12月のピエモンテでは必ず食卓に上がるという郷土料理。海のない土地なので、ツナやアンチョビ、ケイパーなどの加工品が使われます。

ロシア風サラダ

材料材料 (4人分)

じゃがいも2個
にんじん1/2本
いんげん8本
ツナ100g(オイル漬け)
きゅうりのピクルス20g(小2本)
ゆで卵1個(固ゆで)
オリーブ8粒
★ マヨネーズ*
・ 卵黄1個分
・ マスタード小さじ1/2
・ 塩少々
・ ワインビネガー小さじ2
・ 胡麻油80ml(白いタイプ)
・ ケイパー大さじ1(塩抜きしてみじん切り)
・ アンチョビ2枚分(みじん切り)
適量
胡椒適量
好みの葉野菜適量(サラダ菜、ルッコラ、トレビスなど)

*マヨネーズの油はここで使った非焙煎の白い胡麻油以外に、菜種油、ひまわり油など、くせのないタイプがおすすめ。

1野菜の下ごしらえ

じゃがいもは皮ごとゆでてから皮をむき、1~2cmの角切りにする。にんじんは1cm角、いんげんは長さ1cmに切り、塩ゆでして水気をきっておく。

2具材の下ごしらえ

ゆで卵、きゅうりのピクルスは5mm~1cm角に切る。ツナは油をきって粗くほぐしておく。

3マヨネーズをつくる

ボウルに卵黄、マスタード、塩を入れてよく混ぜたところへ、胡麻油を少しずつ加えながら混ぜ、とろりとさせる。ワインビネガーを加えてさらに混ぜたところへ、ケイパー、アンチョビを加えて混ぜる。

4仕上げ

別の大きなボウルに1、2とオリーブを入れ、3のマヨネーズを少しずつ加えながら和える。塩、胡椒で味をととのえる。葉野菜とともに器に盛りつける。

生ハムとデーツのつくり方

デーツにチーズとナッツを詰め、生ハムで巻くだけのおつまみは、手軽ながらワインを呼ぶ魔性の一品。プルーンやクリームチーズでもっと気軽につくるのもいいですよ

材料材料 (4人分)

ナツメヤシ*8個(乾燥)
生ハム4枚
リコッタチーズ40g
くるみ8個

*ナツメヤシ(デーツ)はドライフルーツのコーナーで扱っている、そのまま食べられるタイプのもの。
*チーズはゴルゴンゾーラ、ナッツはアーモンドなど好みでアレンジをしても。

1チーズを詰める

ナツメヤシは縦に切り込みを入れて種を取り除き、リコッタチーズを詰める。

2仕上げ

生ハムは1枚を縦半分に切る。1のナツメヤシにくるみをのせて生ハムを巻き、ようじで留める。そのままでもおいしいが、オーブンで軽く温めてもよい。

完成

教える人

山内千夏

山内千夏

やまのうち・ちなつ●料理家。製菓メーカーで商品企画に携わった後、イタリアへ料理留学。以降、定期的に現地で家庭料理を学んでいる。湘南の自宅で料理教室を主宰。著書に『トルタ・サラータ イタリア式塩味のタルト』(文化出版局)など。

※この記事の内容は、四季dancyu「冬のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 冬のレシピ
四季dancyu 冬のレシピ
A4変型判(120頁)
ISBN:9784833480833
2021年12月15日発売/1,100円(税込)

文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。