焼酎が進む豆皿つまみ
マイルドな味わいの"奈良漬のクリームチーズ和え"

マイルドな味わいの"奈良漬のクリームチーズ和え"

熟成感ある漬物をクリームチーズと和えてマイルドに。相性抜群、和洋折衷のつまみです。常備しておいて気が向いたら一杯、なんてときにぴったり!365日でも飽きない焼酎に合うおつまみを「赤坂まるしげ」店主に習いました。

飲み方多彩、使える「焼酎」にぴったりのつまみ

ロック、水割り、ソーダ割りからお湯割りまでアレンジが楽しめる上に、保存に気を使わない懐の深い酒、焼酎。常備しておいて気が向いたら一杯、なんてときにぴったりなおつまみを、「赤坂まるしげ」に習いました。焼酎に合わせるコツ、それは旨味と甘味!

メニュー数は80強。いろいろな肴をちょっとずつつまみながら飲める、が叶う東京・赤坂の「まるしげ」。店主の小久保茂紀さんが教えてくれたのは、焼酎に合う味わい深い豆皿つまみの数々だ。

「焼酎はしっかりした酒なので、塩気、旨味、甘味をバランスよくきっちりつけた味が合います」

手軽につくれる和え物には特に旨味をつけるのがポイント。それ自体が旨味の塊のようなパルメザンチーズや奈良漬を使えば、さっと和えるだけで上等な豆皿つまみになる。「甘味とは糖分のことだけじゃありません。油や肉の脂も甘味のうち」だから、炒め物にはベーコンの脂やバターをしっかりまとわせ風味を盛り立てる、などなどコツ満載の豆皿つまみが揃い踏み。小鍋料理も秀逸で、肴にも締めにもなる名物「油そうめん」も披露してくれた。

「焼酎は自由度が高い。ロックにお湯割り、ソーダ割り、とさまざまな飲み方で楽しめるのがいいんです」

開栓後も比較的長持ちするので、同時期に数本あけて常備もできる。キャベツの酒盗ナムルには芋焼酎のお湯割り、豚ばら肉ときのこのバターポン酢炒めには麦焼酎のソーダ割り……と、一皿ごとに気軽かつ自由に合わせられるよさがある。そう、豆皿つまみで焼酎は最高に楽しめるのだ。

“奈良漬のクリームチーズ和え”のつくり方

深みのある奈良漬とマイルドなクリームチーズの相性は抜群。クルミの風味、白味噌の旨味が交じり合った、和洋折衷のつまみだ。

おいしく飲むコツ!〈お薦め:黒糖焼酎ソーダ割り〉
サワークリームを加えてまろやかに、白味噌を混ぜて塩分を補いつつ旨味アップ。奈良漬の発酵した旨味が黒糖焼酎のソーダ割りにばっちり。「長雲 一番橋」などがお薦め。

材料材料 (1人分)

A
・ クリームチーズ40g
・ サワークリーム15g
・ 白味噌8g
奈良漬20g(7mm角に切る)
クルミ10g(粗く砕く)
黒胡椒少々

1クリームチーズを混ぜる

ボウルにAを入れ、なめらかになるまでヘラで混ぜる。

2全体を和える

奈良漬、クルミを加えてまんべんなく和えたら完成。器に盛り、胡椒をふる。

完成

教える人

小久保茂紀さん「赤坂まるしげ」店主

和食店、居酒屋店にて修業を積み、2000年に27歳で今の店を開店。自らの足で訪ね歩いた蔵元の酒、食材をベースに多種多彩なメニューを置く。料理が安価で比較的小さめのポーションなのは、「あれこれ注文して楽しんでほしい」という心意気。

※この記事の内容は、「dancyu定番シリーズ 豆皿つまみと小鍋つまみ」に掲載したものです。

dancyu定番シリーズ豆皿つまみと小鍋つまみ
dancyu定番シリーズ豆皿つまみと小鍋つまみ
A4変型判(120頁)
2022年12月16日発売 880円(税込み)

取材:安井洋子 撮影:鈴木泰介

安井 洋子

安井 洋子

九十九里生まれ。東京に住んでみたけれど、海が恋しくなって葉山に移住。雑誌やウェブに食まわりの記事を執筆する。息抜きは、ナチュラルワイン好きの聖地・鎌倉でのひとり飲み。