季節の「引き算」料理
酢でコクが深まる"れんこんと豚肉の酢炒め"

酢でコクが深まる"れんこんと豚肉の酢炒め"

豚肉は焼き肉用をチョイスしてあえて大ぶりに切ることでボリュームアップ。酢の酸味がれんこんの滋味深さをぐんと引き出し、この料理ならではのコクが出ます。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“れんこんと豚肉の酢炒め”のつくり方

甘辛い醤油味に酢をプラスすると、まろやかで滋味深いコクが生まれます。

材料材料 (2人分)

れんこん大1節(300g)
豚バラ肉200g(焼き肉用)
生姜小1片
赤唐辛子1本
サラダ油小さじ1
大さじ2
砂糖大さじ1と1/2
大さじ3
醤油大さじ2

1れんこんの下準備

れんこんは皮をピーラーでむいて縦半分に切り、厚さ1cmに切って水でさっと洗い、水気を拭く。

2生姜と赤唐辛子の下準備

生姜は皮をむいて厚さ2~3mmの輪切り、赤唐辛子は斜め半分に切って種を取る。

3豚肉を蒸し煮にする

フライパンにサラダ油を熱して豚肉を入れ、中火で両面に焼き目をつける。出てきた脂をキッチンペーパーで拭き取り、蓋をして弱火で2~3分蒸し煮する。

4炒める

れんこん、生姜、赤唐辛子を加えてれんこんが透き通るまで中火で炒め、酒をふり、砂糖、酢、醤油を加えて強めの中火で汁気をとばしながら炒め合わせる。

炒める
発酵調味料の酢を加えて炒めると酸味はまろやかなコクになり、味わいに深みをプラスしてくれます。
完成
豚肉の存在感を出すために、やや厚みのある焼き肉用を使いましょう。塊肉を厚めにスライスしてつくるのも、さらにボリュームアップするのでおすすめです。

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、四季dancyu 「秋のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 秋のレシピ
四季dancyu 秋のレシピ
A4変型判(120頁)
ISBN:9784833480536
2021年09月13日発売/1,100円(税込)

文:中村裕子 写真:竹内章雄

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。