自身が大のラム好きという岡本シェフの自信作。にんにく、生姜、青唐辛子のような生スパイスとの相性よく、燗酒にもぴたりと合うラムの懐深さを実感するには、こんな点心からお試しを。スパイス料理でお酒を飲む楽しさは、一度体験したらやみつき必至。“スパイスと燗”を主軸に、ジャンルフリーの酒肴で魅了する西荻窪「スパイス飯店」店主・岡本大佑さんに、家庭でも簡単につくれる絶品おつまみを習いました。
皮を噛むそばからジューシーな肉汁がほとばしり、青唐辛子の辛味のパンチが後口を引き締める。ラムに苦手意識がある人にこそ薦めたい、ピュアな旨味が全開。たっぷりのパクチーと一緒に頬張れば、鮮烈な味変が楽しめる。
ラム肉 | 150g(もも、ロースなど) |
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A | |
・ 塩 | 2g |
・ 醤油 | 小さじ1/2(*) |
・ オイスターソース | 4g |
・ 紹興酒 | 小さじ1 |
B | |
・ 青唐辛子 | 7 本分(種を取って輪切り) |
・ にんにく | 1/2片分(みじん切り) |
・ 生姜 | 1/2片分(みじん切り) |
・ 長ねぎ | 25g(みじん切り) |
・ 片栗粉 | 小さじ1/2 |
ワンタンの皮 | 12枚 |
パクチー | 適量 |
醤油 | 適量 |
黒酢 | 適量 |
*あれば中国醤油がベター。なければ濃口醤油でOK。
ラムは細く切り、さらに縦横に包丁を動かしながら粗目のミンチ状にたたく。1/3量を取り分け、冷凍庫に30分ほど入れて凍らせる。ジンギスカン用に売っている薄切り肉からたたいても。
ボウルに1 、Aを入れ、粘りが出るまで手で十分に練り混ぜる。もったりとしたまとまりが出てきたら、Bを加え、さっくりと混ぜ合わせる。このまま一晩冷蔵庫でねかせると味がなじんでおいしくなるが、時間がなければ、そのまま包んでもOK。
ワンタンの皮に2をのせ、端を2mmほどずらして2つに折る。折り目を下にして持ち、餡を中央に寄せて空気を抜き、皮の左下に水少々(材料外)をつけて、右下を内側に巻き込み、水をつけた部分に重ねて留める。平らな面にのせて餡を落ち着かせると、形が安定する。
鍋に熱湯(材料外)を沸かし、3を入れて2分ほどゆでる。沈んでいたワンタンが浮き上がってくればゆで上がりのサイン。
4を器に盛り、パクチーをたっぷり添え、同量の醤油と黒酢をかけて食べる。好みでココナッツパウダーをふっても美味。
おかもと・だいすけ アジア旅行でスパイスに開眼し、東京・富ヶ谷にあるスパイス酒場「酒坊主」や、学芸大学にあるイタリアン「レインカラー」で修業。2019年に西荻窪にスパイスを使ったつまみと、燗酒やナチュラルワインを出す「Spice飯店」を開店。
文:堀越典子 撮影:竹之内祐幸