こっくりと煮込んだブフ・ブルギニヨン(ブルゴーニュワインと牛のフォンで蒸し煮したビーフシチュー)が恋しくなる季節のスペシャルな肉サンド。古典的な赤ワイン煮込みをベースに、和のひとひねりも加えて。挟むだけ、重ねるだけでは終わらないガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第11弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。
一見ビストロのメニューにありそうな正調のブフ・ブルギニヨン。実は醤油ベースの割下で煮込んだすき焼き風味、というギャップが楽しい。赤ワインと味醂の甘味も違和感なくマッチし、深い旨味に着地。温泉卵をつぶして半熟の黄身をまぶすと、よりまろやかな味変が楽しめる。
牛肉 | 150g(切り落とし) |
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カンパーニュ | 2枚(1.5cm厚さ) |
玉ねぎ | 1/3個 |
ベーコン | 40g |
マッシュルーム | 3個 |
サラダ油 | 小さじ2 |
A 割下 | |
・ 赤ワイン | 70ml |
・ 味醂 | 50ml |
・ 醤油 | 40ml |
★ マッシュポテト | 大さじ2 |
・ じゃがいも | 1個(ゆでたもの) |
・ 生クリーム | 50ml |
・ バター | 10g |
・ 塩 | 少々 |
温泉卵 | 2個 |
ニンニク | 1/4片 |
ピュアオリーブオイル | 小さじ1 |
玉ねぎはくし切りに、ベーコンは1cm×3cmの拍子切りにする。マッシュルームは縦半分(大きい場合は4等分)に切る。
鍋にサラダ油を熱し、①を入れて塩を振り、中火で炒める。野菜がしんなりしたら肉を加え、さっと炒め合わせる。
②にAを加えて火を強め、強めの中火で、とろみがつくまで煮詰める。
ボウルに皮をむいたじゃがいもを入れ、マッシャーでつぶす。材料の残りをすべて加え、滑らかになるまで混ぜる。ハンドブレンダーやフードプロセッサーで攪拌してもOK。
カンパーニュをかるくトーストし、焼き面にニンニクの断面をこすり付け、オリーブオイルを塗る。
⑤に④をのせて広げ、器にのせて③をこんもりと盛り、温泉卵を添える。
1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。
文:堀越典子 撮影:海老原俊之