神楽坂「BOLT」のビストロ肉サンド
甘じょっぱい味わいの"サルシッチャ風ポークサンド"

甘じょっぱい味わいの"サルシッチャ風ポークサンド"

イタリア式の腸詰“サルシッチャ”をパティに見立て、塩バーガースタイルにリメイク。豚肉と相性のよい甘味のフルーツ、バナナの添え方にも工夫あり。重ねるだけでは終わらないガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第13弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。

“サルシッチャ風ポークサンド”のつくり方

本来はサルシッチャ(腸詰)に詰める豚ミンチのたねを、ソーセージ型ではなく丸型のパティに成形。ジューシーな肉汁とバンズ、バナナフランベと隠し味のチャツネの甘味、チーズのコクが合体し、旨味爆弾となって口の中で弾ける。ホップのきいたクラフトビールと合わせて最高。

豚肉の旨味を上げるスパイスづかい
イタリアでは“フィノッキオ”と呼ぶサルシッチャの定番スパイス、フェンネルシードとにんにく風味をきかせてスパイシーな肉だねに。パティの成形はセルクルを使うと簡単。

材料材料 (2人分)

豚ひき肉250g
ブリオッシュバンズ2個
A
・ 塩2.8g
・ フェンネルシード小さじ1/4
・ にんにくパウダー1g
バナナ1/2本
B
・ 塩少々
・ グラニュー糖小さじ1
バター小さじ1
ブランデー小さじ2
チェダーチーズ2枚(スライス)
C (混ぜておく)
・ チャツネ大さじ1
・ スイートチリ大さじ1

1肉だねの下準備

豚肉とAをボウルに合わせ、手で練り混ぜる。2等分してセルクルに詰め、成形する。

肉だねの下準備
挽き肉を練ってパティに。混ぜながら、塩とスパイス、にんにくパウダーの香味をなじませる。肉らしい歯ごたえを残したいので、滑らかになるまで混ぜすぎないこと。

2肉だねを焼く

フライパンを熱し、①を焼く。片面が焼けたら裏に返し、フタをして蒸し焼きに。串を刺して透明の肉汁が出てくればOK。

3バナナをフランベする

バナナは縦3つに手で割き、内側のザラザラした面に塩をふり、グラニュー糖をまぶす。フライパンにバターを温め、バナナの砂糖がついている側を下に入れ、中火でソテーする。うっすらと焼き色がついたらブランデーをふり入れ、フランベしてアルコールをとばす。

バナナをフランベする
バナナは切らずに手で縦に割くのが正解。割いた面はザラザラしていて、肉汁やチーズの旨味がからみやすいため。
バナナをフランベする
どちらかの先端に指を入れ、滑らせるように動かすときれいに3つに割ける。

4バンズの下準備

バンズを横半分にカットし、下半分のみをかるくトースト。断面にCを塗る。

5仕上げる

④に②、③をのせ、チーズを重ねてのせ、バーナーで炙ってチーズを溶かす。バンズの上半分をのせて挟む。
※バーナーがない場合は、オーブントースターや魚焼きグリルに入れてもOK。

仕上げる
バナナはくるりと巻いてパティの上にのせる。
完成

教える人

「BOLT」オーナーシェフ仲田高広さん

「BOLT」オーナーシェフ仲田高広さん

1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。

店内
カウンター9席。平均予算は7,000円~。料理メニューはアラカルトで、前菜、温菜、揚げ物、メインにカレーや麺の締め物と、常時20品前後がラインナップ。ドリンクは、世界各国のワインを始め、日本酒、焼酎、スピリッツとさまざまな酒が並ぶ。
外観
ほっこりと安心感のある木の扉が目印。

店舗情報店舗情報

BOLT
  • 【住所】東京都新宿区箪笥町27 神楽坂佐藤ビル 1F
  • 【電話番号】03‐5579‐8740
  • 【営業時間】17:00~24:00(閉店)
  • 【定休日】月曜、第2・4火曜
  • 【アクセス】都営地下鉄大江戸線「牛込神楽坂駅」より徒歩1分

文:堀越典子 撮影:海老原俊之

堀越 典子

堀越 典子 (ライター)

千葉県出身。武蔵野音楽大学卒業後、ピアノ講師→音楽系出版社→編集制作会社勤務を経て独立。気がつけば、もっぱら酒食部門担当のライターに。dancyuをはじめ雑誌、PR誌、WEB媒体に食・酒・旅まわりの取材記事を寄稿。大好物はスペイン。サンティアゴ巡礼路歩きが15年来のライフワーク。