シリーズの有終を飾るのは、朝食ではなく、お酒のおつまみでもなく、3時のおやつにぴったりの会心作。タイ料理で使われるバイマックル(コブミカンの葉)が爽やかなアクセントに。どこかレトロで、癒される味わいの鶏そぼろサンドです。挟むだけ、重ねるだけでは終わらないガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第15弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。
鶏肉とピーナッツバターは、「(料理修業で滞在した)オーストラリアで好まれる組み合わせ」と仲田シェフ。タイの魚醤やハーブの風味、西京味噌も加わって、味付けもメルティング・ポット状態。どこか懐かしさを感じさせる甘じょっぱさがクセになる。
★ 鶏そぼろ | 50g(つくりやすい分量) |
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├ 鶏挽き肉 | 200g(もも) |
├ サラダ油 | 小さじ1 |
└ A | |
・ 酒 | 小さじ2 |
・ グリーンカレーペースト | 20g |
・ ナンプラー | 小さじ1/2 |
・ バイマックル | 1枚(コブみかんの葉) |
食パン | 2枚(全粒粉/1.5cm厚さ) |
バター | 小さじ1 |
ピーナッツバター | 20g |
西京味噌 | 10g |
フライパンに油を熱し、鶏挽き肉を入れて強めの中火で炒める。Aを順番に加えながら炒め合わせ、フタをして1~2分火を通し、香りを出す。
パンは片面だけをトーストする。1枚目の焼き目側を上に置き、バター、ピーナッツバター、西京味噌の順に塗り重ねる。
①に鶏そぼろをのせて広げ、2枚目の焼き目を内側にして重ねる。
半分に切り分け、器に盛る。
1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。
文:堀越典子 撮影:海老原俊之