身だけでなく、鱗も美味しい甘鯛。「甘鯛の鱗焼き」だけでも立派な一品ですが、今回は甘鯛のブロードを使ったリゾットをプラスした、贅沢なメニューに仕上げました。釣りあげたばかりの甘鯛の美味しさを生かしたレシピを、自由が丘のイタリアンレストラン「mondo」の宮木康彦シェフに習いました。
甘鯛の鱗焼きにする甘鯛は、少し小ぶりの方がむいています。小さい魚体のほうが、鱗が小さく、焼きあがった時の鱗のパリパリ感が繊細!「焼く前に、指で鱗を立たせてから焼くと、より美味しく、きれいに鱗が焼きあがりますよ」と宮木シェフ。
甘鯛 | 1尾(小ぶりのもの) |
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★ 甘鯛のブロード | |
・ 甘鯛のアラ | 適量 |
・ にんじん | 1/3本 |
・ 玉ねぎ | 1/2個 |
・ セロリ | 1/4本 |
・ ローリエ | 1枚 |
・ 白胡椒 | 適量(粒) |
・ パセリの茎 | 適量 |
・ 塩 | 適量 |
日本米 | 40g |
エシャロット | 小さじ1(玉ねぎで代用可) |
バター | 15g |
白ワイン | 少々 |
小ねぎ | 適量(小口切り) |
すだち | 1個 |
油 | 適量 |
塩 | 適量 |
甘鯛のアラは30分〜1時間ほど水につけて血抜きをする。小魚は内臓と鱗を取り除き、ぶつ切りにする。店では、血抜きをした後に200℃のオーブンで30分ほど焼くが、省略可。
にんじん、玉ねぎ、セロリはそれぞれ薄くスライスする。
5Lの鍋に、①の魚のアラを入れ、アラが浸るくらい水(分量外)を入れる。②の香味野菜、ローリエ、白胡椒、パセリの茎を入れて火をつける。
火を中火にし、沸いてきたらアクをすくう。火を弱火に落とし、ボコボコと煮立たせないように15分火をいれる。アクが浮いてきたら都度すくう。火を止めて、15分ほど置きだしを抽出する。
15分経ったら、スープを漉す。置いておくと嫌なエグミがでてくるので、すぐに漉すこと。さらに漉すときには、具材を押したりして絞らないようにすることで、クリアーなスープが取れる。
小鍋にバター7gと刻んだエシャロットを加え炒める。そこに洗わずに米を入れ、しばらく米も炒める。米の周りに油膜をつくるイメージ。
⑥の小鍋に白ワインを入れ、アルコールが飛んだら、⑤のブロードを60ml入れて混ぜ合わせる。米が踊るくらいの強火で米を炊いていく。ブロードが蒸発してきたら、さらに60mlブロードを足すことを計5回繰り返す。
⑦の鍋に残りのバターと、小ねぎ、すだちの搾り汁を入れ和えたら、空気を含ませるように混ぜる。味見をし、塩で味を調える。
甘鯛の鱗を指で立てたら、軽く塩を振る。フライパンにサラダ油を多めに熱し、熱くなったら甘鯛を鱗を下にしていれる。
スプーンで身側に2回ほど油をかけ、身の中心が少しレアなくらいの火通り加減で火から外す。鱗がカリッと焼きあがったら、鱗をしたにしてキッチンペーパーの上にのせ、油をきる。
⑧のリゾットを器に盛り、⑩の甘鯛をのせたら、すだちの皮をおろして振りかけて完成。
文:小林真理 撮影:岡本寿