ミルキーな味わいの牡蠣と、麻辣の爽やかで痺れる辛さが絶品!酒のともとしても優秀ですが、白飯と一緒に食べるのもお薦めです。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
オイルフィニッシュ(仕上げにオイルを塗っているもの)の無垢材の器は、気どらない日常のおかずにどんどん使ってください。油がしみ込んでシミになったとしても、フォークやナイフで傷がついても、繰り返し使い込んでいくうちに、全体がなじんでいい風合いとなっていきますよ。盛ったのは、花椒や山椒、唐辛子の爽やかな辛味がミルキーな牡蠣とからみ合って、汗をかきながらも箸が止まらない麻辣炒め。カリッと炒めた唐辛子を少しかじりながら食べるのがおすすめです。
牡蠣 | 300g |
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唐辛子 | 10本 |
長ねぎ | 1本 |
にんにく | 2片 |
A | |
・ 花椒(ホール) | 小さじ1 |
・ 山椒(ホール) | 小さじ2 |
B | |
・ ナムプラー | 小さじ1 |
・ 鶏ガラスープ | 50ml |
・ 醤油 | 小さじ1 |
紹興酒 | 適量 |
植物油 | 大さじ6(*) |
塩 | 少々 |
片栗粉 | 適量 |
*油はここでは太白胡麻油を使用。
ボウルに牡蠣を入れ、片栗粉、塩、紹興酒各適量を入れて手でよくなじませ、冷蔵庫で10分ほどおく。流水で洗い流し、キッチンペーパーで水気を拭き、片栗粉をまぶす。
ねぎは厚めの斜め切りにし、青い部分と白い部分を分けておく。にんにくは包丁の背でつぶす。唐辛子は種を出す(種はとっておく)。Aは軽く刻む。
フライパンに油の半量を入れて中火で熱し、1の牡蠣を入れて両面に軽く焼き色がつくまで焼く。
別のフライパンに残りの油を入れ、にんにくと唐辛子を入れて弱火にかける。フライパンを斜めにして油に浸るようにして香りを出し、Aを加える。
2のねぎの白い部分を加え、焼き色がつくまで炒める。
3の牡蠣と2の唐辛子の種を加えて炒め合わせ、Bで調味し、紹興酒大さじ1を鍋肌から回し入れる。唐辛子の種は辛味が出るので、苦手な人は量を加減する。
とろみが出てきたら、2のねぎの青い部分を加え、さっと合わせて火を止める。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
この記事は技あり!四季dancyu「秋のレシピ」に掲載したものです。
文:藤井志織 写真:伊藤達也