大庭英子さんの食べ飽きない定番レシピ
軽やかでサクサクの"エビと野菜の天ぷら"

軽やかでサクサクの"エビと野菜の天ぷら"

天ぷらは、自宅で揚げるのにややハードルを感じる方も多いと思いますが、ポイントを押さえれば必ず美味しくなります!素材を際立たせる衣づくりや、温度設定を守って、家族も唸る天ぷらを、ぜひ。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“エビと野菜の天ぷら”のつくり方

家で天ぷらは夢の夢、なんて思わないでください。軽やかでサクサクした天ぷらがつくれます。エビと好みの野菜やきのこで。ほくほくのさつまいもはおすすめです。水分と粉が同量の薄めの衣にすると、素材の味が際立ちます。

材料材料 (2人分)

車エビ4尾(有頭)
なす1個
さつまいも1/2本
舞茸1袋
青じそ4枚
★ 衣
・ 卵と冷水合わせて1カップ
・ 薄力粉1カップ
揚げ油適量
天つゆ*適量
適量

*後述参照

1エビの頭を取る

車エビは頭をねじるようにして背ワタを引き抜きながら頭を取る。

エビの頭を取る

2水気を取る

エビの最後の一節を残して殻をむき、尾の先は少し切り落として中の水気をしごき取る。

水気を取る
尾の先を切り落とすと油がはねません!

3切り込みを入れる

腹側に浅く4~5本の切り込みを入れる。こうするとエビが丸まらずに揚げられる。

切り込みを入れる
腹に切り目を入れると姿のいいエビに仕上がります!

4野菜の下準備

なすはへたを切って縦半分に切り、長さを半分に切る。切り口を下にして上の部分1cmほどを残して縦に幅8mmの切り込みを入れる。さつまいもは皮のまま洗い、厚さ1cmの斜め切りにして水で洗い、水気を拭く。舞茸は根元を少し切り落として4等分に裂く。

野菜の下準備
野菜の下準備

5衣をつくる

ボウルに卵と冷水を入れて溶きほぐす。薄力粉はふるってボウルに加え、菜箸で少し粉っ気が残るくらいまでさっくりと混ぜる。混ぜすぎると粘りが出てべたっとした揚げ上がりになる。

衣をつくる
衣は混ぜすぎない!

6野菜を揚げる

フライパンに深さ1/2程度のところまで揚げ油を注ぎ、中火にかけて中温より少し高めに熱し(175℃)舞茸、なす、青じそに衣をつけながら入れる。1~2分揚げて取り出す。さつまいもは中温より低め(165℃)の油に入れて弱火で3分ほど揚げ、最後に油の温度を上げて取り出す。

野菜を揚げる
野菜を揚げる
天かすは小まめに取り除いて!

7エビを揚げる

エビの尾を持って衣にくぐらせてから、手前から向こうに流すように入れる。途中、裏に返して1~2分、カリッと揚げて取り出す。天つゆや塩で召し上がれ。

エビを揚げる
エビを揚げる
エビを揚げる

“天つゆ”のつくり方

材料材料 (つくりやすい分量)

2カップ
だし昆布6~7cm四方1枚
味醂大さじ3
醤油大さじ3
削り節10g

1煮立てる

鍋に水、昆布を入れて1~2時間浸してから中火にかけ、煮立ってきたら、味醂、醤油を加える。

2さらに煮る

再び煮立ってきたら、削り節を入れてひと煮して弱火で2~3分煮る。

さらに煮る

3こす

万能こし器でこして出来上がり。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の ろ」に掲載したものです。

手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“ろ”
手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“ろ”
A4変型判(84頁)
ISBN:9784833477673
2019年02月27日発売/770円(税込)

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。