お祝いの席にぴったりの華やかな太巻きです。一つ一つの具材を丁寧に仕上げることで、格段に美味しくなりますよ。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
一度はつくってみたい太巻き寿司。定番の具は卵焼き、そして干し椎茸とかんぴょうをしっかり味に煮たもの。塩もみしたきゅうりと香りのいい三つ葉が入れば完璧。さらに、甘酢に漬けたエビをプラスして、色味も鮮やかなごちそう海苔巻きに。
★ 寿司飯 | |
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・ 米 | 3合 |
・ 水 | 適量(炊飯器の目盛りまで) |
・ 酢 | 1/2カップ |
・ 砂糖 | 大さじ3 |
・ 塩 | 小さじ1 |
★ 干し椎茸とかんぴょうの煮物 | |
・ 干し椎茸 | 8個 |
・ かんぴょう | 15g |
・ 椎茸のもどし汁とだし汁 | 合わせて2カップ |
・ 味醂 | 大さじ4 |
・ 砂糖 | 大さじ4 |
・ 醤油 | 大さじ3 |
★ 卵焼き | |
・ 卵 | 3個 |
・ だし汁 | 大さじ3 |
・ 砂糖 | 大さじ2と1/2 |
・ 塩 | 少々 |
・ サラダ油 | 適量 |
★ エビの甘酢漬け | |
・ 小エビ | 16本 |
・ 酢 | 大さじ4 |
・ 水 | 大さじ2 |
・ 砂糖 | 大さじ1 |
・ 塩 | 少々 |
★ きゅうりの塩もみ | |
・ きゅうり | 1本 |
・ 塩 | 小さじ1/2 |
糸三つ葉 | 1束 |
焼き海苔 | 4枚 |
器に酢、砂糖、塩を入れて混ぜ、塩を溶かす。
ご飯は普通に炊き、飯台に炊きたてのご飯を入れて寿司飯1の調味料をふり入れ、木しゃもじで切るようにして混ぜ、粗熱を取る。
卵液をつくって卵焼きをつくり、巻きすにとって冷まし、縦4等分の棒状に切る。
エビは殻をむいて背ワタを取り、水で洗い、真っすぐになるように竹串を刺す。
熱湯に塩、酢各少々(分量外)を入れ 、エビを入れてゆで、ザルにあげる。
バットに酢、水、砂糖、塩を入れて混ぜエビを入れてそのまま冷まし、竹串を抜く。
きゅうりは上下を少し切り落として縦4等分に切り、バットに入れて塩をまぶして10分ほどおき、水で洗って水気を拭く。
糸三つ葉は根元を切り落とし、熱湯に入れてさっとゆでて冷水にとり、水気を絞る。
干し椎茸はボウルに入れて水を注ぎ、軽く重しをして冷蔵庫に一晩おいてもどし、軽く水気を絞って石突きを切り落とす。かんぴょうは水で洗い、塩少々(分量外)をまぶしてもみ、水で洗ってぬるま湯に10分ほど浸して水気を絞る。
共に鍋に入れてもどし汁、だし汁を加え、中火にかけて煮立ってきたら味醂、砂糖を入れる。落とし蓋をしてさらに蓋をして10分ほど煮る。
醤油を加えて同様にして10分煮てそのまま冷まし、椎茸は幅1cmに切る。
巻きすに海苔の裏を上にして縦長に置く。寿司飯を向こう2cm、手前1cmほど残して酢水で濡らした指で全体に広げ、横に具を置く。
指で海苔に水少々を塗る。
手前の巻きすを両手で持ち上げて具を指で押さえながら、向こうに一気に巻き込む。
両手でしっかり押さえながら巻いていき、巻き終わりを下にしてぎゅっと押さえて形づくる。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の ろ」に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ