とろけるなすとモッツァレラがミルキーな、王道の組み合わせです。パスタが主食のデザイナー・ハヤシコウさんに、パパっとつくれるシンプルなパスタを習いました。この週末のランチにつくってみませんか?ハヤシさんのパスタは、優しい味わいなので、お好みで調味してみてください。
暑い日が続くと、しっかり食べなきゃと思いつつ、簡単にパスタで済ませちゃう日も多い。そんな時は、具のあるパスタで見た目から楽しくというのが良い。赤いミニトマトの酸味と、黒い茄子の旨味を、白いチーズのミルキーな甘さがぐいっとまとめてくれます。
ポイントはミニトマトに火を入れる時は、ジューシーさを消したくないので、必ず断面を焼くこと!モッツァレラはなるべくフレッシュなものを使ってください(日が経つとミルキーさが無くなってしまうので)。モッツァレラがない時はサワークリームでも良いですよ。
合わせるワインは、比較的しっかりとした白ワインか軽めの赤ワインがお薦め。
白ワインであればの”コーダ・ディ・ヴォルペ”を。南イタリアはカンパーニアの土着品種で「キツネの尻尾」という名前のブドウ品種で、火山性土壌由来のミネラル感や、柑橘の皮、洋梨のニュアンスでリッチな味わいです。こういうリッチな白ワインを飲む時は、冷やしすぎずに飲むと、より繊細なニュアンスを楽しめます。エアコンを効かせた食卓ではなく、窓を開けて夜風を感じながらの食卓にぴったりです。
パスタ | 160g(モリサーナ 1.45mm) |
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なす | 1本 |
ミニトマト | 6個 |
アンチョビフィレ | 2枚 |
パン粉 | 3g(細かいタイプ) |
モッツァレラチーズ | 1個 |
バジル | 適量(葉) |
にんにく | 1片(潰す) |
オリーブオイル | 30g |
塩 | 9g |
なすはヘタを取り、ピーラーで縞になるように皮を剥いたら、8mmの厚さに切って塩水でアク抜きをする。日本のなすはイタリアのなすよりアクが強いので、しっかりアク抜きをすること。ミニトマトは半分に切る。モッツァレラチーズは1cmの角切りにする。
鍋に3Lの湯を沸かし、塩とパスタを入れる。時々混ぜながら袋の表示通りにゆでる。
フライパンを中火で熱し、オリーブオイルとにんにくを入れる。香りが出てきたらにんにくを取り除き、なすとミニトマトを焼く。なすに透明感がでるまで炒まったら、アンチョビも加える。
アンチョビが焦げないよう、すぐに③のフライパンにパン粉とゆで汁70mlを加え、アンチョビを溶かすように火を入れる。
ゆで上がったパスタを④に加え和え、ソースが固すぎるようであれば、ゆで汁を適量加える。
器に盛り、モッツァレラチーズとちぎったバジルの葉をのせ完成。
人呼んで“日本人初のイタリア人”。イタリアを愛し、イタリアに魅せられて早28年。トスカーナ州ルッカでレストランのキッチンを、ロンバルディア州ソンドリオでレストランのサービスを、マルケ州ウルビーノで美術学校で印刷技術と広告デザインを学び、現在はデザイナーとして活躍しながら、神奈川県・小田原のイタリア料理店「クインディチ」に立つ日もある。
撮影:海老原俊之 構成:編集部