家庭でつくる生姜焼きを美味しくするコツは、下味の漬け時間にあります。ぜひ、ふんわりとジューシーな生姜焼きを堪能してください。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
生姜の香りと辛味が肉のくさみを消し、肉の脂っぽさも解消してくれます。
甘辛味も食欲をそそる日本が生んだ画期的な家庭料理です。生姜の香りと辛味がこの料理の決め手になるので市販品のおろし生姜を使わずに、生の生姜をおろして加えてください。断然、おいしく仕上がります。そして、ふんわりジューシーな肉に仕上げるコツをご紹介しましょう。
豚ロース肉 | 300g(生姜焼き用) |
---|---|
★ 下味用 | |
・ 酒 | 大さじ1 |
・ 醤油 | 大さじ1/2 |
・ 生姜汁 | 小さじ1 |
サラダ油 | 大さじ1 |
酒 | 大さじ2 |
★ 調味料 | (混ぜ合わせておく) |
・ 醤油 | 大さじ1と1/2~2 |
・ 味醂 | 大さじ2 |
・ 砂糖 | 大さじ1/2 |
生姜 | 1片分(すりおろし) |
キャベツ | 100g |
豚肉は1枚ずつ広げてまな板に置き、脂身と赤身肉の境目に包丁の先で切り込みを入れて筋を切る。それぞれの境目に3~4ヶ所がベスト。
バットに下味の材料を入れて混ぜ、豚肉を広げながら入れて、全体にからませながら10分ほどおく。
フライパンにサラダ油を中火で熱し、豚肉を1枚ずつ広げながら入れていく。
しっかり焼き色がついたら順に返す。
焼けた順にいったん取り出す。
全部焼けたらフライパンに戻し入れ、酒をふる。これもジューシーに仕上げるポイントだ。
混ぜ合わせておいた調味料を回し入れる。
フライパンを揺すりながら、調味料を全体にからめていく。
仕上げに生姜のすりおろしを加えて全体にからめ、キャベツを盛った器に汁ごと盛る。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の い」に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:松本祥孝