肉だねにブルーチーズを加えることで、ワインに寄り添うしゅうまいに仕上がります。蒸し暑い初夏も、スパイスの力を借りて爽やかに乗り切りましょう!「酔いどれ料理家」を名乗る、料理研究家の稲葉ゆきえさん(通称:スヌ子先生)に、食べ慣れたお惣菜や、いつもの酒のあてを、スパイスひとふりで、ぐっと新鮮に、パッと輝く一品に変身させるレシピを習いました。
ムスクのような官能的で甘い香りが特徴。和名を肉荳蔲(にくずく)という。“肉”の字がつくだけあって、挽き肉料理と相思相愛。乳製品のくさみ消しにも使われる。力強く引き締まった刺激的な味が魅力だが、中毒を起こすことがあるので、過剰摂取にはくれぐれもご注意を。
クセのあるブルーチーズを芯にして、しゅうまいに。ナツメグの香りがチーズと挽き肉の味をまぁるくまとめる。今回は短冊に切った皮をまぶしたが、もちろん包んでもOK。お好みでバルサミコ酢でどうぞ。
豚挽き肉 | 200g |
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ブルーチーズ | 40g |
しゅうまいの皮 | 20枚 |
トマトペースト | 少々 |
青菜 | 少々 |
A | |
・ 醤油 | 大さじ1 |
・ ワイン | 大さじ1(赤、白どちらでも可) |
・ ナツメグ | 小さじ1/2 |
・ 胡麻油 | 小さじ1/2 |
・ 砂糖 | ひとつまみ |
・ 塩 | ひとつまみ |
B | |
・ 玉ねぎ | 大さじ2 |
・ れんこんの粗みじん | 大さじ2 |
・ 片栗粉 | 大さじ1 |
しゅうまいの皮は幅1cmに切る。蒸籠に、オーブンペーパーと青菜を敷いておく。
挽き肉とAをボウルに入れ、脂がつぶれてねっとりするまでしっかりと練り混ぜる。
肉だねをボウルの端に寄せ、あいたところにBを入れて軽く混ぜてから、全体を混ぜ合わせる。
3を9等分し、小さくちぎったブルーチーズを中心にして丸める。しゅうまいの皮をまぶしつけて握り、しっかりと密着させる。
蒸籠に並べ、湯が沸騰した鍋に乗せ、強火で8分蒸す。上にトマトペーストをあしらう。
酒と料理をこよなく愛する家に育つ。出版社に勤めつつ二児を育て、料理家として独立。東京・日本橋「ギャラリーキッチンKIWI」で料理教室を主宰。手軽なのに華がある盛り上げレシピが得意。噺家・三遊亭遊雀を義兄にもち、定期的に「キウイ寄席」を開催。著書は『夜ふけのおつまみ』(KADOKAWA刊)など。ほかに「スヌ子のへべれけレシピ」(Amazonプライムビデオ)。
※この記事の内容は「技あり!dancyuスパイス」に掲載したものです。
文と構成:風来青 撮影:原田教正