焼き目が香ばしく具がとろりと溢れ、まさにグラタンのようなホットサンドです。今回は好きが高じて、愛好家の倶楽部までつくってしまった「ホットサンド倶楽部」部長の大林千茱萸さんに、缶詰をテーマとしてそのとっておきのつくり方を習いました。
液体、あるいは水分の多い缶詰は具材にできないのか?誰も考えつきそうにない発想も、大林さんの手にかかればホットサンドに昇華させてしまう。
スープを吸った耳が具になる。もはや、海老グラタン。
たとえばコーンスープ。パンの耳を落としたかと思ったら、一口大に切ってスープへドボン。スープを吸わせて具にしてしまおうというわけだ。これを海老やチーズと一緒に挟んで焼いたなら……う、うまい。もはや、海老グラタンではないか!
「パンが“食べられるお皿”で、耳はパスタ代わりですね(笑)」
熱々のホットサンドを噛みしめると、具材(耳)からコーンスープがじゅわっと溢れ出た。
角食パン | 2枚 |
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★ 具 | |
・ コーンスープ | |
・ 海老 | (冷凍で可) |
・ スライスチーズ | |
★ 調味料 | |
・ 粗挽き黒胡椒 | |
・ パセリ | (ドライでも可) |
パンの耳を落として一口大に切り、コーンスープに浸す。
ベースとフタのパンにスライスチーズをのせる。ベースのパンに1と海老をのせ、パセリをふる。
フタのパンに黒胡椒をふり、かぶせて焼く。
フランス料理と国際儀礼のテーブルマナー講師。映画監督・大林宣彦氏を父にもち、自身も映画『100年ごはん』を監督・脚本。著書に『こんがり!ホットサンドレシピ100』、『ホットサンド倶楽部』(ともにシンコーミュージック・エンタテインメント)など。
※この記事の内容は、「技あり!dancyu缶詰」に掲載したものです。
文と構成:沼由美子 撮影:吉澤健太