食への愛が溢れるフランスの家庭料理
爽やかな風味の"帆立のソテー ケイパーパセリソース"

爽やかな風味の"帆立のソテー ケイパーパセリソース"

ケイパーとパセリの爽やかな香りが食欲をそそる一皿です。フランスと深くかかわり、グランメゾンから家庭の料理まで広く精通しているサルボ恭子さんに、長く愛され続ける家庭料理を習いました。

“帆立のソテー ケイパーパセリソース”のつくり方

刺身用帆立を使い、中まで火を通しすぎず、表面だけをカリッと香ばしく焼きます。ケイパーとパセリの爽やかな香りにバターのコクが相まったソースは魚介類にぴったり。ぜひ白ワインを用意して。

材料材料 (2人分)

帆立貝柱4粒
小さじ1/2(帆立用)
ケイパー大さじ1(水煮)
パセリの葉大さじ1(みじん切り)
EXVオリーブオイル大さじ3
白ワイン大さじ3
バター10g(食塩不使用)
少々
胡椒適量
パスタ適量(フェットチーネ(*))

*パスタはゆでて塩とEXVオリーブオイル各少々(分量外)をからめ、乾かないようにラップをかけておく。

1下ごしらえ

ケイパーは水気をきり、粗みじんにする。帆立はキッチンペ ーパーで水分をよく拭き、塩をふる。

2焼く

フライパンにオリーブオイル大さじ1を入れて中火にかけ、しっかりと熱くなったら帆立を並べ入れ、そのまま触らずに焼く。帆立の縁が白くなり、フライパンににじんだ汁が色づいてきたらひっくり返す。表面を焼いた時間の半分ほど焼いたら手早くバットに取り出す。

焼く
家庭ではフッ素樹脂加工のフライパンのほうが焼きやすい。一度にたくさん並べると、帆立の水分が出て煮えたようになってしまうので、間隔をあけて焼くのがコツ。

3バターを加える

あいたフライパンに白ワインを加え、ひと呼吸おいてアルコールがとんだら、ケイパー、パセリの葉を入れて火を止める。オリーブオイル大さじ2とバターを加えて余熱で溶かし、塩と胡椒で味をととのえる。帆立をとりおいていたバットに帆立の汁が出ていたら、それも加える。

4仕上げ

器にパスタを盛り、2の帆立を盛って、3のソースをかける。

完成

教える人

サルボ恭子 料理家

サルボ恭子 料理家

料理家の叔母に師事したのち、渡仏。パリの名門ホテル「オテル・ド・クリヨン」の厨房に勤務。現在は東京で料理教室を主宰。フランス家庭料理を軸に、さまざまなテーマで活動する。著書も多数。

文:鹿野真砂美 写真:宗田育子

この記事は四季dancyu「春のキッチン」に掲載したものです。

四季dancyu「春のキッチン」
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A4変型判(120頁)
2021年3月13日発売/1100円(税込み)
鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。