シンプルな塩炒めにふわふわ卵とからしマヨネーズを添えるだけで深い味わいの一品に。この連載はお酒を愛する料理研究家の大原千鶴さんがご自分でも「このあてでこんなお酒を呑みたい」と思う、季節のおつまみをご紹介します。
家庭の冷蔵庫にありそうな材料でチャチャッとつくる、炒め物です。セロリは炒めると生とは違った食感になり、豚バラ肉の旨味をまとってさらに美味しくなります。これだけでも十分おつまみになりますが、さらに卵をトッピングしてみました。ふわふわの卵ってテンション上がりますよね。
呑むタイミングに合わせてつくるとすこぶる美味。先にお酒の準備をお忘れなく。普通の塩炒めが、卵がのるだけで華やかになり、黒胡椒をふると大人な味に。シャンパーニュや白ワインと絶妙の相性になります。
さらにこれに、からしマヨネーズを添えると味変も楽しめます。つけたりつけなかったりして、自分好みの味を探すのが酒呑みさんですよね。
豚バラ肉 | 2枚(50g)(焼肉用) |
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セロリ | 1/2本(50g) |
塩 | 少々 |
胡椒 | 少々 |
卵 | 1個 |
胡麻油(白) | 小さじ1 |
★ からしマヨネーズ | |
マヨネーズ | 20g |
溶きからし | 小さじ1/4 |
粗挽き黒胡椒 | 適宜 |
豚肉は7mm幅に切り、塩、胡椒をふる。セロリは薄切りにする。からしとマヨネーズを合わせておく。
フライパンを中火にかけて豚肉を入れて炒め、豚肉の色が変わったらセロリを加え、塩をひとつまみ(分量外)をふって炒める。セロリがしんなりとしたら器に盛る。
②のフライパンに胡麻油を入れて中火で温め、溶き卵を回し入れ、箸で混ぜて半熟状になったらすぐに火を止め、②の上にのせる。
①のからしマヨネーズを添え、あれば粗挽き黒胡椒をふる。
京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ、料理の心得を学ぶ。現在は家族五人で京都の市中に暮らし、料理研究家としてテレビや雑誌、講習、講演など多方面で活躍。シンプルなレシピに定評があり、美しい盛りつけにもファンが多い。着物姿のはんなりとした京女の印象とは対照的に、お酒をこよなく愛す行動派。レシピはお酒を呑んでいる時に思いつくのが一番多い。
文:西村晶子 撮影:福森クニヒロ