春の定番おかず&副菜レシピ
新たけのこをしみじみ味わう"若竹煮"

新たけのこをしみじみ味わう"若竹煮"

春ならではのたけのことわかめの魅力が満喫できる若竹煮。歯ごたえよく、だしの旨味もじわりと染み込み、春をより身近に感じる煮物です。心もうきうき、何か新しいことを始めたくなる春にぴったりの定番料理を料理研究家の大庭英子さんに教わりました。

春のたけのこを満喫しよう!

新たけのこと新わかめを合わせて煮た春の煮物です。このふたつの食材は味の相性がよく、もうひとつ相性がいい木の芽を添えて春を満喫してください。

たけのこのゆで方

材料材料 (つくりやすい分量)

たけのこ4本(300~350gぐらいのもの)
米ぬか約2/3カップ
赤唐辛子1~2本

1穂先を切り落とす

皮をたわしで洗い、根元の切り口を薄く切り落とし、穂先を斜めに切り落とす。

2切り込みを入れる

皮に、縦に1本、切り込みを入れる。

3鍋にぬかを入れる

大きい鍋にたけのこを入れ、たっぷりの水を入れて米ぬか、赤唐辛子を入れる。

4ゆでる

強火にかけて煮立ってきたら、落とし蓋をして吹きこぼれない程度の強火で40分~1時間ゆでる。

5冷ます

ゆで汁のまま冷ます。

6皮をむく

表面のぬかを洗い落とし、縦の切り込みから、穂先の姫皮を残して皮をむく。

7保存する

使わないぶんはボウルや保存容器に入れ、たけのこが完全にかぶるように水を加えて冷蔵庫で保存。毎日、水を替えて1週間ほど保存可能。

“若竹煮”のつくり方

材料材料 (4人分)

ゆでたけのこ3~4個(400g)(穂先の部分)
生わかめ*80g
だし汁3カップ
★ 調味料
・ 酒大さじ2
・ みりん大さじ1
・ 醤油小さじ1
・ 塩小さじ2/3
木の芽約20枚

*鮮やかな緑ですでにゆでてあるもの。黒っぽいものはさっとゆでてから使う。

1ゆでたけのこの下ごしらえ

ゆでたけのこは縦半分に切り、下のほうは厚さ1cmの半月切りに、穂先の上部はさらに縦半分に切る。

2わかめの下ごしらえ

わかめは水でさっと洗って長さ4cmに切る。

3煮る

鍋にだし汁を煮立てて調味料を加え、たけのこを入れて再び煮立ってきたら、火を弱めて蓋をし、20分ほど煮てそのまま冷ます。

4仕上げ

再び中火にかけ、煮立ってきたらわかめを入れてひと煮し、器に盛って煮汁を注ぎ、木の芽を天盛りする。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

構成:中村裕子 写真:原ヒデトシ

この記事は四季dancyu「春のキッチン」に掲載したものです。

四季dancyu「春のキッチン」
四季dancyu「春のキッチン」
A4変型判(120頁)
2021年3月13日発売/1100円(税込み)
中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。