dancyu3月号の第二特集「極上のあんこ」にて、中国に根付くあんこ文化を教えてくれた早稲田「甘露」さん。誌面に収まらなかった、もう一つのあんこ甘味をご紹介します。ココナッツが香る、豆いっぱいのおしるこです!
「甘露」は中華スイーツと中国茶のカフェ。メニューにはあんこをのせた双皮奶(広東式ミルクプリン)などが並び、どれも魅力的で目移りします。そのなかで気になったのが“喳咋”。「ザーザー」と読むそうですが、どんなスイーツ?
「いろいろなお豆とお芋が入ったココナツ風味のおしるこです。東南アジアから入ってきたおやつなんですよ」と教えてくれたのはマダムの向井舞子さん。
食べてみると、ココナッツミルクのやさしい風味がほくっと煮えた豆を包み、どこか懐かしい素朴なおいしさ。ほっこり癒される〜!
そこで、つくり方を向井さんに教えてもらいました。豆を火にかけたら、あとは柔らかくなるのを待つだけ。とてもシンプルなので、好きな豆を組み合わせて、ぜひつくってみてください。煮ている時間から幸せな気持ちになりますよ。
豆*1 | |
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・ 小豆 | 30g |
・ 赤いんげん豆 | 30g(金時豆) |
・ 白いんげん豆 | 30g(手亡豆) |
・ 緑豆 | 30g |
・ ひよこ豆 | 30g |
片糖*2 | 160g |
ココナッツミルク | 120ml |
ココナッツフレーク | 少々 |
蒸したさつまいも | 適宜 |
*1 お好みの豆でOK。計150g用意しよう。
*2 サトウキビの香ばしさが残る、中国の板砂糖。きび砂糖で代用可。
豆はすべて混ぜ合わせ、水でサッと洗っておく。
鍋に水1.4ℓを沸かし、①の豆を入れる。小豆の量は少ないので渋切りは不要。
再び沸騰したら蓋をずらして少し隙間を開けた状態で、90分煮る。火加減は湯の表面がふつふつと沸く程度に。
豆が十分柔らかくなったら、片糖を入れる。片糖がすべて溶けたら、さらに10分煮る。
器に盛り、1杯にココナッツミルク30ml、好みでココナッツフレークとさつまいもをのせて完成。
文:上島寿子 写真:三浦英絵