大原千鶴さんの「今宵のあて」
お酒にもご飯にも野菜にも合う「焼き味噌」

お酒にもご飯にも野菜にも合う「焼き味噌」

お酒をチビチビ呑みながらもう一品欲しくなった時、ささっとつくれる「焼き味噌」。 この連載はお酒を愛する料理研究家の大原千鶴さんが、ご自分でも「このあてでこんなお酒を呑みたい」と思う、季節のおつまみをご紹介します。

チビチビ呑みたい、辛口純米酒にぴったり

お酒好きは気に入ったおつまみが1、2品あれば、それだけで機嫌よく呑めてしまいます。この焼き味噌もそんな方が定番にしたくなる一品。日本酒ならなんでも合いますがお薦めは辛口の純米酒です。

味噌は田舎味噌を使っていて、赤味噌以外であればどんな味噌でも構いません。少し甘めがお好みなら白味噌がよく、その場合は砂糖は入れません。中に加える具材もお好みのもので、ふきのとうや木の芽を入れても。早春の香りがして、これだけで呑めてしまいます。

合わせた味噌は金属製のスプーンにのせて焼き、ここでは韓国のスプーン「スッカラ」を使いました。材料はカレースプーン2杯分の量なので、多めにつくって冷蔵庫で保存し、食べたい分だけ焼くのでもいいでしょう。そのままきゅうりやうどなどの生野菜につけてもよく、ごはんや豆腐にのせてもおいしいですよ。

焼き味噌のつくり方

材料材料 (2人分)

味噌30g
しいたけ小1個(15g)
青ねぎ10g
生姜5g
白ごま小さじ1
砂糖大さじ1/2

1下ごしらえ

しいたけ、青ねぎ、生姜をそれぞれ粗みじんに切る。

2混ぜる

すべての材料をボウルに入れ、練り混ぜる。

3焼く

②をスプーンに平らにのせ、直火で表面をこんがりと焼く。

焼く
完成

教える人

大原千鶴 料理研究家

大原千鶴 料理研究家

京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ、料理の心得を学ぶ。現在は家族五人で京都の市中に暮らし、料理研究家としてテレビや雑誌、講習、講演など多方面で活躍。シンプルなレシピに定評があり、美しい盛りつけにもファンが多い。着物姿のはんなりとした京女の印象とは対照的に、お酒をこよなく愛す行動派。レシピはお酒を呑んでいる時に思いつくのが一番多い。

文:西村晶子 撮影:福森クニヒロ

西村 晶子

西村 晶子 (ライター・編集者)

関西在住のライター、時々編集者。京都の和食を中心に、老舗から新店までを分け隔てなく幅広く取材。2006年8月号「明石の老舗に、至福の柔らか煮、タコ飯を習う」で初執筆。2018年5月号より「京都『食堂おがわ』の季節ごはん」、2021年5月号より「京都『食堂おがわ』の妄想料理帖」の連載を担当。