少し酸味の効いた、お酒にもあうカスタードプディングです。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
大きな型でつくるプリンを盛りつけるときは、何よりエッジの美しさを大切にしたい。切り分けたときもサーバーをすっと引けるように、なるべく平らな器がいい。だけどキャラメルがあるから、少しだけ縁が立ち上がっている器がいい。そんなわがままを叶えてくれるのが、この坂野友紀さんのアルミの器。プリン生地には、サワークリームやオレンジキュラソーを使って大人っぽい味わいに。甘いものが苦手な方も喜んでくれる、お酒によく合うデザートです。
牛乳 | 500ml |
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サワークリーム | 100g |
砂糖 | 60g |
バニラビーンズ | 4cm(種をしごき出す) |
全卵 | 3個(常温にもどしておく) |
卵黄 | 2個分 |
オレンジキュラソー | 大さじ1と1/2 |
キャラメル | |
砂糖 | 80g |
水 | 小さじ2 |
型の内側に薄くバター(材料外)を塗っておく。湯煎用のお湯を40℃に沸かしておく。
小鍋に砂糖を入れ、中~弱火にかけて溶かす。完全に溶けたら火を少し強め、徐々に焦がしていく。濃い色になったら水を加えて手早く混ぜ、型に流し入れる。
別の鍋に牛乳、砂糖、バニラビーンズの種とさやを入れて中火にかけ、沸騰したら火を止める。40℃まで温度が下がったら、サワークリームを加えて混ぜる。
ボウルに全卵と卵黄を入れ、泡立て器ですり混ぜるようによくほぐす。3を加えて混ぜ、ザルなどでこす。オレンジキュラソーを加えて混ぜ、キャラメルを入れた型に流し入れる。
型をバットに入れ、バットに湯を注ぐ(できるだけ型とほぼ同じ高さまで)。150℃に温めたオーブンで40分蒸し焼きにする。型を180度回転させて置き、さらに30分焼く。中心を軽く触ってみてしっかり弾力があれば取り出す。足りないようならさらに5~10分焼く。
型ごと氷水に入れ、急冷する。冷蔵庫で半日以上しっかり冷やす。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
文:藤井志織 写真:伊藤達也
この記事は四季dancyu「冬のキッチン」に掲載したものです。