長時間煮込んだ牛肉はやわらかく、ソースは濃厚な味わい。つくった日はもちろん、次の日に温め直してもおいしいく、白いご飯にもよく合います。洋食をこよなく愛する坂田阿希子さんが繰り返しつくってきた、とっておきの肉料理をご紹介します。
牛肉の旨味と野菜のエキスが溶け合った、濃厚な味わいの本格派レシピ。
長時間煮込むとだしがよく出るすね肉を使うのがおすすめです。小麦粉をつけてフライパンで焼きつけてから煮込むのがポイント。この焼いた肉の香ばしさが、奥行きのある味をつくります。あとは煮込む時間がおいしくしてくれます。
牛すね肉 | 1kg(塊) |
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にんじん | 1/2本 |
玉ねぎ | 1/2個 |
セロリ | 1/2本 |
マッシュルーム | 10個(ブラウン) |
プチオニオン | 10個 |
にんにく | 2片 |
フォン・ド・ボー | 400ml(缶詰) |
水 | 1カップ |
ブーケガルニ*1 | 1束 |
小麦粉 | 適量 |
サラダ油 | 大さじ1 |
バター | 30g |
赤ワイン | 500ml |
トマトピューレ | 1カップ |
トマトケチャップ | 大さじ1 |
塩 | 適量 |
胡椒 | 適量 |
ブールマニエ*2 | 適量 |
*1 ブーケガルニ……パセリの軸、セロリの葉つきの茎、ローリエを束にして紐で結ぶ。
*2 ブールマニエ……とろみをつけるために用いるもの。バターと小麦粉を同量ずつ用意。バターをやわらかくクリーム状にし、小麦粉を加えて練り混ぜる。ここでは各20g。
牛肉は6~7cm角に切って塩、胡椒をしっかりめにつけ、小麦粉をまぶす。フライパンにサラダ油を熱して牛肉を入れ、強火で焼きつけておく。
にんじん、玉ねぎ、セロリは1cm角に切る。にんにくはつぶす。
鍋にバター10gを溶かして2を入れ、バターをからめるようにしてしっかりと炒め、1の牛肉と赤ワインを加え、半量くらいになるまで強火で煮詰める。
トマトピューレ、トマトケチャップ、フォン・ド・ボー、水、ブーケガルニを加え、蓋をして弱火で2時間~2時間30分煮込む。アクが出たらこまめに取り除く。ブーケガルニは途中1時間ほどしたら取り出す。
牛肉をいったん取り出し、ソースはザルでこし、鍋に戻す。牛肉も戻し入れる。
マッシュルームは石突きを取り、皮をむいたプチオニオンとともにバター20gを熱したフライパンで炒める。
6を5の鍋に加えて火にかけ、さらに20~30分煮る。塩、胡椒で味をととのえ、仕上げにブールマニエを加えて少しとろみをつける。
フランス菓子店やフランス料理店で経験を重ね、独立。料理教室「studioSPOON」を主宰しつつ、昨秋、代官山に「洋食KUCHIBUE」をオープン。フランス料理やエスニック料理などジャンルを飛び越えておいしいものへの探究心が旺盛で、プロの手法と自らの経験を活かした生命力あふれる料理にファン多し。
文:松原京子 写真:木村 拓
この記事は四季dancyu「秋のキッチン」に掲載したものです。