食欲を刺激する秋の食材レシピ
ふわふわの食べ心地がたまらない"とろろ団子きのこ鍋"

ふわふわの食べ心地がたまらない"とろろ団子きのこ鍋"

とろろのおいしい食べ方は数多くありますが、大和芋を団子にした時の食べ心地は唯一無二。土の香り、蓄えた甘味が魅力の根菜類も最盛期を迎える準備を始めます。煮物ではなく、香りのよい炒め物やサラダ、秋らしいメニューをご紹介しましょう。

“とろろ団子きのこ鍋”のつくり方

鍋の中に秋が大集合しました。なめこが主役。鍋全体にとろみがつきます。とろろの団子はふわふわで他では味わえないおいしさです。途中でそばを入れてきのこそばを食べるという演出は最高。

材料材料 (3~4人分)

★ いりこ昆布だし
・ いりこ50g
・ 昆布10g
・ 水1L
大和芋200~300g
九条ねぎ1束
★ きのこ(なめこ以外は好みのきのこを好みの量でOK。)
・ なめこ100~150g
・ 椎茸4個
・ しめじ大1パック
・ 舞茸1パック
・ えのき茸小1袋
・ ひらたけ1パック
★ 調味料
・ 淡口醤油大さじ2
・ 酒大さじ2
・ 塩少々
・ そば適量(乾麺をかためにゆでたもの)
・ 七味唐辛子少々

1いりこ昆布だしをとる

材料を合わせ、冷蔵庫で一晩(8~12時間)おいて抽出する(それ以上おくときはいりこと昆布を取り出す)。

2きのこの下ごしらえ

椎茸は石突きを切り落として薄切り、しめじは石突きを切り落としてほぐす。舞茸は適当に裂く。えのき茸は根元を切り落として半分に切る。ひらたけは石突きを切り落としてほぐす。

3野菜類の下ごしらえ

九条ねぎは斜めにごく薄切りにして冷水に10分ほどさらしてから水気をしっかりときる。大和芋は皮つきのまますりおろす。

4きのこを煮る

土鍋にだしを入れて火にかけ、煮立ってきたら調味料を入れる。なめこを入れ、続けてそのほかのきのこも加える。

5大和芋を加える

すりおろした大和芋を一口サイズにすくって鍋の中に落とし入れる。

大和芋を加える
すりおろした大和芋はスプーンで一口サイズ程度すくい取っては鍋の中に落とし入れていきます。

6仕上げ

再び煮立って芋がふんわりとしてきたら九条ねぎも加えてさっと煮る。具材は2回に分けて半量ずつつくるとよい。

完成
ゆでて準備していたそばをさっと水にくぐらせ、ほぐしながら鍋に加えて温めます。つゆや具材とともに器によそい、七味唐辛子をふって召し上がれ。揚げ玉をのせるのもおすすめです。

教える人

植松良枝

植松良枝 料理研究家

料理研究家。人気の料理教室「日々の飯事」主宰。自ら畑を耕すほどの野菜好き。野菜の旬をいち早く察知し、料理をつくる。みなぎる野菜の力に、つくり手の食いしん坊パワーがプラスされた料理は、食べ手の鼻と舌を魅了する。食を通して季節の移り変わりを提案。また、花や雑貨と料理のコラボレーションの提案や数々のイベント企画など、活動は多岐にわたる。近著に『春夏秋冬ふだんのもてなし』(KADOKAWA刊)がある。

構成:中村裕子 写真:野口健志

この記事は四季dancyu「秋のキッチン」に掲載したものです。

四季dancyu 秋のキッチン
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ISBN:9784833479097
2020年09月11日発売/1,100円(税込)
中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。