東京・渋谷にある旨い魚料理がそろっているとファンが多い「三漁洞」のぶり大根は、手間を惜しまない気持ちが味に表れている逸品です。『日本一ふつうで美味しい植野食堂 by dancyu 公式レシピブック』から、お薦めレシピを大公開!
クレージーキャッツのメンバー、ピアニストにして料理研究家であった石橋エータローが経営し、亡くなった後は奥様の石橋光子さんが営む「三漁洞(さんぎょどう)」。旨い肴料理が揃う店として多くのファンがいます。絶品のぶり大根も人気の一品。上等なブリを使うだけでなく、丹念に下ごしらえをし、段階的に味をつけ、大根は一晩ねかせて味をしみ込ませるという手間のかけ方を教えてもらいました。ブリはもちろん、だしや旨味がしみた大根の旨いこと!ブリと大根が同等であることが大切な料理と、改めて実感しました。
大根 | 1本 |
---|---|
ブリ | 2切れ(1切れ60~65g) |
生姜 | 4切れ |
昆布 | 10cm |
米の研ぎ汁 | 適量 |
塩 | 適量 |
【煮汁】 | |
水 | 1600ml |
砂糖 | 80g |
酒 | 160ml |
味醂 | 160ml |
醤油 | 60ml |
大根は、厚さ7cmの輪切りにし、皮を厚めにむく(皮をむいて220gぐらいになるように)。
鍋に米の研ぎ汁と大根を入れ、強火にかける。沸騰したら中火にして1時間半~2時間煮る。
②を約30分真水にさらし、ぬかの臭みを取る。
バットにブリを並べ、30cmほど上から塩(多め)を均一にふる。塩を全体になじませ、20分間おく。
④を水洗いする。沸騰した湯に塩ひとつまみを入れる。ブリを入れ、約5秒で氷水に移す。
鍋に水を張り、大根とブリ、皮付きのままスライスした生姜、【煮汁】の砂糖、酒、味醂、濡れ布巾で拭いた昆布を入れて火にかけ、沸騰したら中火以下で30分煮る。
【煮汁】の醤油を15分間隔で3回に分けて入れて煮る。その後、ブリを取り出し一晩ねかせる。
器に盛りつけて、完成。
文:植野広生