必要最低限の調味料しか使わない、豆そのもののおいしさを味わえる一品です。そのまま食べても、カレーに混ぜて食べても美味。味を加えやすいので、自分流にアレンジして楽しんでみてください。食べると体の中から元気が湧いてくる。そんな南インドのスパイスと素材の香りが印象的な野菜中心のカレーを、インド・スパイス料理研究家の香取 薫さんに教えてもらいました。
オロホルとも呼ばれるトゥールダールは、南インドでは毎日のように使われる人気の豆。これは食材名がそのまま料理名になり、やわらかくゆでた豆に塩とギーを混ぜるだけのブラーミンの食べ方。やさしい味わいに癒やされる。強い味や香りの料理にプラスし、メリハリをつけると楽しみがより広がる。
トゥールダール | 1/2カップ(約70g) |
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熱湯 | 2カップ |
ギー | 小さじ2 |
ターメリック | ふたつまみ |
塩 | 小さじ1/5 |
トゥールダールは洗ってから熱湯に1時間つけてもどす(時間があれば水に1晩つけておいてもよい)。
1をステンレスのボウルに移し、豆の表面から1cm弱くらいのところまで湯を残し、残りの湯は捨てる。ターメリックを入れて混ぜ、ボウルごとアルミホイルにしっかり包んだら、鍋底から2cmほど水を入れた圧力鍋の中に入れ、7分加圧してやわらかく煮る。圧力鍋でなく普通の鍋でゆでる場合は、水分を多くして弱火でゆで、静置しておき底に沈殿した煮豆を使う。
ゆで上がった豆に、塩とギーを混ぜる。
東京生まれ。
1985年にボランティアで訪れたインドで、スパイスの魅力に開眼。以来、インド中を歩き、地元の家庭に入って料理を研究する。キッチンスタジオ ペイズリー主宰。著書も多数。
文:鹿野真砂美 写真:宗田育子
この記事は四季dancyu「夏のキッチン」に掲載したものです。