小堀紀代美さんの魅惑の香り漂う挽き肉料理
辛味と甘味のバランスが絶妙な"スパイスキーマカレー"

辛味と甘味のバランスが絶妙な"スパイスキーマカレー"

「豚挽き肉とスパイスの組み合わせが大好き。スパイスの香りが挽き肉の旨味と脂と合わさって複雑で魅惑的なおいしさになるんです」と語るのは料理研究家の小堀紀代美さん。さらに、レモンや酢などで酸味を足したり、ハーブや生野菜でフレッシュ感を加えると、大盛りで食べても飽き足らず、もっと食べたい気持ちになる。そんなエスニックの新定番をご紹介!

“スパイスキーマカレー”のつくり方

豚挽き肉の旨味がきいた、ミディアムスパイシーなカレー。スタータースパイスを油で炒めて香りを出し、その油でナッツとドライフルーツを炒めて自然な風味と甘味を出すのがポイント。パウダースパイスで辛味、ヨーグルトでコクとまろやかさをプラスすると、絶妙な味のバランスになる。

材料材料 (3~4人分)

豚挽き肉300g
オリーブオイル大さじ2
★ スタータースパイス  
・ クミンシード小さじ2
・ マスタードシード小さじ2
・ シナモンスティック1本
・ ローリエ1枚
にんにく1片分(みじん切り)
レーズン、クランベリー合わせて50g
カシューナッツ35g(ざく切り)
玉ねぎ1個分(みじん切り)
小さじ1
黒胡椒適量
★ パウダースパイス
・ カレー粉大さじ1
・ コリアンダーパウダー小さじ1
・ カルダモンパウダー小さじ1
・ ガラムマサラ小さじ1
・ カイエンペッパー小さじ1/4
プレーンヨーグルト大さじ3
トマトピューレ1/2カップ
グリーンピース70g(冷凍)
生姜50g(粗みじん切り)
香菜適量(ざく切り)
レモン適量(くし形切り)

1挽き肉の下処理

挽き肉は表面の水分をキッチンペーパーで拭く。

2スパイスを炒める

鍋にオリーブオイル、スタータースパイス、にんにくを入れて火にかけ、香りが立つまで弱火で炒める。レーズン、クランベリー、カシューナッツを加え、レーズンとクランベリーが丸くふくらむまでさらに炒める。

スパイスを炒める
まずはスタータースパイスとにんにくを炒める。スタータースパイスは油に香りを移すのが目的で、ホール状のものを使うことが多い。
スパイスを炒める
レーズンとクランベリーが丸くふくらむまでさらに炒め、フルーティな甘味を出す。プルーンなど好みのドライフルーツを使ってもよい。

3玉ねぎを炒める

玉ねぎを加え、中火にしてきつね色になるまでしっかりと炒める。

4挽き肉を炒める

挽き肉を加えてよく炒め、塩と胡椒をふり、パウダースパイスを加えて炒め合わせる。

5煮る

ヨーグルト、トマトピューレ、水3/4カップを加え、煮立ったらアクを取り除き、グリーンピースを加える。蓋をして弱火で10分ほど煮る。水分が多いようなら蓋を取って中火で水分をとばす。味をみて足りないようなら塩(分量外)で味をととのえ、生姜を加え、2~3分煮る。

煮る
仕上げに生姜を加えてフレッシュな香りをプラスする。粗みじん切りにして食感を残すくらいにしておくと、食べたときに存在感も出る。

6仕上げ

器にサフランライスまたはご飯、カレーを盛り、香菜とレモンを添える。

完成

教える人

小堀紀代美 料理研究家

小堀紀代美 料理研究家

「旅先で出合った味をヒントにオリジナルレシピをつくることが多い」と言う小堀さんの豚挽き肉料理は、スパイス使いが見事。といっても難しいことは抜き。どれもご飯に合う、毎日食べたいものばかり。

文:松原京子 写真:邑口京一郎

※この記事は「技あり!dancyu豚肉料理」に掲載したものです。

技あり!dancyu豚肉料理
技あり!dancyu豚肉料理
A4変型 判( 112 頁)
ISBN: 9784833479837
2021年02月17日発売 / 880円(税込)