ことこと煮込んでスープをつくる。冬の台所仕事の一つにしてみては。鍋からあふれ出る湯気がいい香り。部屋もほんわか暖まります。時間をかけてつくるスープはごちそうそのもの。冬の夜、スープを囲んでゆったりとした夕食を。時間がたてば味がさらに深まっておいしくなるもの。たっぷりつくって、2回、3回と楽しむのもおすすめです。
塩豚を仕込み、豆をゆっくりもどしたら準備完了。豚に塩味がしみ込んでいるので、調味料はごく少量で。トマトを加えると、断然味わい深く仕上がります。
★ 塩豚 | |
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・ 豚バラ肉 | 250g(塊) |
・ 塩 | 大さじ1/2 |
白いんげん豆 | 200g |
にんにく | 1片分(みじん切り) |
玉ねぎ | 1/2個分(みじん切り) |
トマト | 大1個 |
クレソン | 100g |
水 | 5カップ |
オリーブオイル | 大さじ2 |
白ワイン | 1/3カップ |
塩 | 少々 |
胡椒 | 少々 |
豚肉は全体に塩をまぶして保存袋に入れて冷蔵庫で1~2晩おく。
豆は洗い、水に一晩浸しておく。
塩豚は表面の塩を洗い、厚さ1.5cmに切る。トマトはへたを切り取って横半分に切り、種を取って1cm角に切る。クレソンは長さ4~5cmに切る。
豆はつけ汁ごと中火にかけて煮立ってきたら、ザルにあげてゆで汁をきる。鍋に入れて分量の水を加え、中火にかけて煮立ってきたら火を弱めて10分ほどゆでる。
別の鍋にオリーブオイルを熱してにんにく、玉ねぎを入れてしんなりするまで炒め、塩豚を加えてさっと炒める。白ワインをふり入れ、4の豆をゆで汁ごと加え、トマトを加えて煮立ってきたら、火を弱め、蓋をして30分ほど煮る。クレソンを加えてひと煮して塩、胡椒で調味する。
「特別な材料や調味料を使わずにつくれる料理」を数多く提案している。長年の経験と知恵から、余分な手間をそぎ落としてつくるシンプルな料理は、「おいしい」と絶大なる定評がある。キッチンにはどこででも買うことのできるポピュラーな調味料が並ぶ。分量や入れるタイミングなど、ちょっとしたコツで、誰もが幸せになれる料理がつくれる、ということを自ら実証中。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ
※この記事は四季dancyu「冬の食卓。」に掲載したものです。