
ウクライナの郷土料理である“ボルシチ”のうまさの秘訣は、牛すね肉から取る極上スープです。時間をかけてつくるスープの美味しさは格別です。ボリュームスープをもりもり食べると、汗がにじむくらい体が温まりますよ!
ビーツがつくる深紅色が鮮やかな“ボルシチ”は、誰もが納得のごちそうスープです。ビーツはゆでて売られている市販品を使うと便利。サワークリームを溶かしながら召し上がれ。
| 牛すね肉 | 350g(煮込み用) |
|---|---|
| 水 | 6~7カップ |
| 白ワイン | 1/3カップ |
| 塩 | 小さじ1 |
| にんにく | 1片 |
| 香味野菜 | 適量(玉ねぎ、セロリの葉先、にんじんなど) |
| ローリエ | 1枚 |
| 玉ねぎ | 1/2個 |
| にんじん | 小1本 |
| セロリ | 1本 |
| じゃがいも | 2個 |
| キャベツ | 200g |
| ゆでたビーツ | 大1個(市販品) |
| 塩 | 小さじ1/2 |
| 胡椒 | 少々 |
| サワークリーム | 適量 |
牛すね肉は室温にもどす。鍋に水と牛すね肉を入れて中火にかけて煮立ってきたらアクを取り、白ワイン、塩、にんにく、香味野菜を入れて再び煮立ってきたら、火を弱めて蓋をして1時間~1時間30分煮込む。
玉ねぎは2cm四方に切る。にんじんは皮をむいて、セロリは筋を取り、長さ3cm、1cm角の棒状に切る。じゃがいもは皮をむいて縦半分に切ってからさらに4等分に切り、水にさらして水気をきる。キャベツは3cm四方に切る。ビーツは皮のあるものはつるりと取り、1cm角の棒状に切る。
1の牛すね肉を取り出して、大きなものは食べやすく切り、煮汁はこして鍋に戻し入れる。
牛すね肉、キャベツとビーツを除く野菜とローリエを入れて中火にかけ、煮立ってきたら火を弱めて、塩、胡椒を加え、蓋をして弱火で10~15分煮る。
ビーツ、キャベツを加えて混ぜ、さらに8~10分煮る。器に盛り、サワークリームをかける。


「特別な材料や調味料を使わずにつくれる料理」を数多く提案している。長年の経験と知恵から、余分な手間をそぎ落としてつくるシンプルな料理は、「おいしい」と絶大なる定評がある。キッチンにはどこででも買うことのできるポピュラーな調味料が並ぶ。分量や入れるタイミングなど、ちょっとしたコツで、誰もが幸せになれる料理がつくれる、ということを自ら実証中。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ
※この記事は四季dancyu「冬の食卓。」に掲載したものです。
