切り方ひとつで、仕上がりが七変化。365日スープをつくり続けるスープ作家、有賀薫さんのポテトスープです。一品目はシンプルなポタージュスープ。じゃがいものとろみで体が心から温まる優しいスープです。
バターと塩のみのシンプル極まるポタージュ。これに焼いたソーセージをのせて、一口ずつからめるようにして食べるのが有賀流。口の中でほどけるような至福のテクスチャー。粒々感が残るくらいにざっくりつぶして仕上げます。その素朴なおいしさを味わってください。
じゃがいも | 3個(キタアカリ(400g)) |
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ソーセージ | 2本 |
長ねぎ | 1/2本 |
バター | 20g |
水 | 300mlと100ml |
塩 | 適量 |
黒胡椒 | 少々 |
じゃがいもは皮をむき、半分に切ってから幅1~1.5cmに切る。長ねぎはみじん切りにする。
長ねぎとバターを鍋に入れ、弱火で炒める。焦げそうになったら水を少し足すといい。長ねぎがくったりしたら、じゃがいもと水300ml、塩小さじ1/3を加え、蓋をして15分ほど煮る。
じゃがいもがやわらかくなったら火を止め、おたまの背などで粗くつぶす。1/3を取りおく。残りのじゃがいもに水100mlを目安に少しずつ加え、再び火をつけて好みのとろみにする。味をみて塩でととのえる。
取りおいたじゃがいもを器に盛りつけ、温かいスープを注ぎ、こんがり焼いたソーセージを添えて黒胡椒をふる。
ライター業のかたわら、家族の朝食にスープをつくり始める。2011年より始めた朝のスープづくりは、約3000日にわたって続けている。スープの実験イベント"スープ・ラボ"はじめ、スープをテーマにしたイベントを多数主催。2020年『朝10分でできる スープ弁当』(マガジンハウス)が第7回料理本大賞入賞。8冊めとなる最新刊は『スープ・レッスン2』(プレジデント社)。
文:神吉佳奈子 写真:宮濱祐美子
※この記事は「使えるdancyu じゃがいも」に掲載したものです。