秋の味覚でおつまみとしても人気な銀杏。今回はその銀杏を焼きおにぎりと合わせてみました。酒呑みの好物を合体させた一品を味わってみてください。
カリカリッとした表面のおこげご飯と、ほこほこっとした銀杏の食感が、噛めば噛むほど混ざり合い、滋味あふれるおいしさに。締めには程よい塩気。
米 | 2合(300g) |
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銀杏※ | 100g(皮をむいた状態) |
A | |
・ 昆布水 | 330mL(昆布5㎝角を一晩つける) |
・ 酒 | 大さじ2 |
・ 塩 | 小さじ1 |
白味噌 | 少々 |
※銀杏は水煮を使ってもよい。
銀杏の殻を、銀杏むきまたはペンチなどでひびを入れて割り、殻を除く。
小鍋に銀杏とひたひたの水を入れ、弱火にかける。お玉(穴あきが望ましい)の背で軽く銀杏を押さえながら、よくかき混ぜる。1分ほどで薄皮がほぼ取れる。
火を止めて冷水を注ぎ、浮いてくる薄皮を流す。取り切れない薄皮がある場合は手でむき、ザルにあけて水気を拭き取り、半分に切る。
米を研いでザルに上げる。水気をよくきり、ラップをして1~2時間置く。表面が乾かないように時々全体を混ぜる。
鍋にAを入れて塩をよく溶かし、④を入れる。夏は30分、冬は1時間置く。
鍋を火にかけ、沸騰したら弱火にして銀杏を入れて7分炊き、火を止めて15分蒸らし終わったらさっくりと混ぜる。
炊きたてのご飯を100g取り、手に塩水(分量外)をつけてしっかりめにむすぶ。同様にして残りもむすぶ。粗熱が取れたら、焼き網に油(分量外)を塗って強火で熱し、おにぎりをのせ、中火にする。焼き色がつくまで焼く。白味噌を薄めにのばして塗り、味噌を焦がさないように弱火で炙りながら焼き上げる。
吉岡秀治・知子夫妻が結成した、料理とデザインのチーム。NHK連続テレビ小説「てっぱん」や、映画『食堂かたつむり』での料理監修をはじめ、“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに多方面で活躍。著書に、新刊の『マリネ』(主婦と生活社)ほか多数。
文:山村光春 写真:上山知代子
※この記事の内容はdancyu2014年11月号に掲載したものです。