暑い時は食欲が落ちがちで、さっぱりとしたものを食べたくなります。四川料理である「棒々鶏(バンバンジー)」は酢の効果でさっぱりしつつも、胡麻だれの濃厚な旨味も楽しめます。
「棒々鶏(バンバンジー)」は中国、四川の代表的な料理。加熱してかたくなった鶏肉を棒でたたいてやわらかくして食べたことからこの名がついたとか。蒸し煮にした鶏肉をそのまま冷まして、スープをたっぷり吸わせてから手で裂くのがポイント。
鶏むね肉 | 大1枚(300g) |
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★ 鶏肉の下ゆで用 | |
・ 長ねぎの青い部分 | 5cm |
・ 生姜の皮 | 1片分 |
・ 水 | 2/3カップ |
・ 酒 | 大さじ2 |
・ 塩 | 少々 |
きゅうり | 2本 |
トマト | 2個 |
★ 胡麻だれ | |
・ 白練り胡麻 | 60g(クリームタイプ) |
・ 砂糖 | 大さじ1 |
・ ・酢 | 大さじ3 |
・ 醤油 | 大さじ2 |
・ 長ねぎ | 大さじ4(みじん切り) |
・ 生姜 | 大さじ1/2(すりおろし) |
ラー油 | 適量 |
香菜 | 適量 |
鶏肉は室温にもどす。鍋に鶏肉を入れ、下ゆで用の材料を加えて中火にかけ、煮立ってきたら蓋をして弱火で15分ほど蒸し煮にする。
そのまま冷ます。
手で食べやすく裂く。
きゅうりはピーラーで皮をむき、長めの乱切りにする。トマトはへたを取って縦に半分に切り、厚さ8mmの半月切りにする。
胡麻だれをつくる。ボウルに練り胡麻、砂糖を入れて混ぜ、酢、醤油を加えてなめらかになるまで混ぜ、ねぎ、生姜を加えて混ぜる。器にトマト、きゅうりを敷いて鶏肉を盛り、胡麻だれ、ラー油をかけて香菜を散らす。
シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした“引き算の料理”が身上。
文:中村裕子 写真:野口健志、原ヒデトシ(プロフィール)
※この記事の内容はプレジデントムック料理の手ほどき さしすせそ「す」に掲載したものです。